密教の資格を伴う戒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 14:24 UTC 版)
ここでいう「密教の資格を伴う戒」とは、『阿闍梨戒』のことを指している。『阿闍梨戒』は、日本密教では今は伝承されていないが、現在の中国密教では、段階的に「準阿闍梨灌頂」と「阿闍梨灌頂」とがあり、後者の「阿闍梨灌頂」において授かる。 チベット密教では、別尊の大法の灌頂や、『大幻化網タントラ』をはじめとする主要な五タントラの灌頂の際に、「瓶灌頂」等の後に「阿闍梨灌頂」を挟み、その際に授かる戒律である。また、中国密教では、別名を『随従阿闍梨戒』ともいう。 『阿闍梨戒』金剛乗(密教)の諸戒律に違反することがあってはならない。 身口意の三業をもって、師僧(ラマ)に供養せよ。 密教における「法」の伝統を軽視することがあってはならない。 伝法と真言の伝授には、必ず師僧の許可を得ること。 師僧が当地を離れた時は、力の限り道場(寺)を守ること。 伝法に際しては敬虔であり、名利をもとめてはならない。
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