密教の宗派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 03:58 UTC 版)
日本密教の伝統的な宗派としては、空海が唐の青龍寺恵果に受法して請来し、真言密教として体系付けた真言宗(即身成仏と鎮護国家を二大テーゼとしている)と、最澄によって創始され、円仁、円珍、安然らによって完成された日本天台宗の継承する密教に分類される。真言宗が密教専修であるのに対し、天台宗は天台・密教・戒律・禅の四宗相承である。真言宗は東密とも呼ばれ、日本天台宗の密教は台密とも呼ばれる。東密とは「東寺(教王護国寺)の密教」、台密は「天台宗の密教」の意味である。この体系的に請来されて完成された東密、台密を純密(じゅんみつ)というのに対し、純密以前に断片的に請来され信仰された奈良時代に見る密教を雑密(ぞうみつ)という。 日本の密教は、空海、最澄以前から存在した霊山を神聖視する在来の山岳信仰とも結びつき、修験道などの「神仏習合」の主体ともなった。各地の寺院・権現に伝わる山岳曼荼羅にはそれらや浄土信仰の影響が認められる。
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