逸話・事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 00:26 UTC 版)
朴正煕大統領は、1978年から地域特産物振興を始め、死後の1980年に金井山城マッコリ(금정산성막걸리)が民族酒第1号の認定を受けるなど、マッコリ好きとして知られる。また、1999年、現代グループ鄭周永会長が北朝鮮に行ったとき、朴大統領が愛飲したマッコリを金正日委員長が所望した。これに各企業が、朴大統領は自社のマッコリを飲んでいたと主張、翌2000年6月、10種のマッコリが北朝鮮にもたらされることになった。そのうちの1つで、1966年から青瓦台に納入され、大統領が愛飲したと伝えられるマッコリがペダリ・マッコリ(배다리 막걸리)という名前で販売されている。これら朴大統領由来のものに加え、盧武鉉大統領が愛飲していたとされる小白山五穀マッコリ(소백산 오곡 막걸리)や京畿道農業技術院が開発し李明博大統領が鳩山由紀夫首相との首脳会談で公式乾杯酒として用いた紫いもマッコリ(자색고구마 막걸리)などの「大統領マッコリ」を取り揃えて提供する店もある。 日本の大阪でマッコリを酒税法上の免許を受けないまま醸造し、飲食店などに販売していた人物が、国税当局から酒税を追徴課税される事件があった。 「マッコリ」表記に関する論争 日本の醸造業者もマッコリの製造に参入し輸出も予定されているが、日本産のマッコリが輸出されていくことで、「Kimchi」と「Kimuchi」同様、海外でマッコリが日本式の表記で受け入れられ韓国伝統酒の「Makgeolli」ではなく日本伝統酒の「Makkori」として認識される可能性が韓国で懸念されており、マッコリのアイデンティティが毀損されないよう対応策を立てる必要性が提起されている。また、2011年世界フィギュアスケート選手権では、日本輸出専用マッコリ商品の宣伝目的でカタカナで「マッコリ」と書かれた広告が登場し、抗議により差し替えられる騒ぎが起こった。 これとは別に韓国京畿道抱川地区の地名の入った「抱川マッコリ」や「抱川一東マッコリ」が2008年11月に日本の酒類輸入業者により、日本で商標登録がされていたことが明らかになり、抱川でマッコリを生産し日本に輸出しているマッコリ生産業者への影響が危惧されるとともに、日本に「マッコリを奪われた」といった批判が韓国で起こった。一方、これらの商標権を日本で先行獲得した企業のオーナーは在日韓国人であり、商標獲得は「商標権を日本人が所有し、韓国のマッコリを本来の名前で売れなくなる事態を防ぐため」であり「韓国のマッコリメーカーを相手に商標権を行使する考えはない」としているが、抱川側では法的対応を検討する生産者もみられた。
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