路線網配置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 04:14 UTC 版)
名鉄の路線網の特徴は、名古屋を中心に岐阜・犬山・常滑・豊橋方面の四方に路線が広がっていることである。各方面の路線から名古屋市内へ直通する列車の多くは名古屋市内を通過したあとに反対側の各方面の路線に入るという運行形態をとり、中核駅(ターミナル)の名鉄名古屋始発・終着となる列車は東西直通運転を始めた1948年以降、伝統的に多くは設定されていない。営業運転上は同駅止まりであっても、同駅で折り返しを行う列車は皆無であり、回送を含めたダイヤ上ではすべての列車が進行方向を変えずに運行している。 この運行形態は、名鉄名古屋駅を通過する乗客には乗り換える必要がなく、3面2線の駅構造で最大限の列車本数を設定できるメリットがある反面、行先が多方面にわたってダイヤが複雑化したり、各路線の列車が集まる金山 - 枇杷島分岐点間は複線のままであるため、日中時間帯も過密ダイヤとなるなどの短所も抱える。また、ある路線が事故などでダイヤが乱れると間を置かずに他の路線へも波及したり、運転を見合わせる区間が広範囲に及ぶ弊害もある。 1989年に金山駅が金山総合駅として整備され、1990年には神宮前 - 金山間の複々線化によって、金山駅発着(または折り返し)で名鉄名古屋へ向かわない列車が多数設定されるようになった。しかし、名駅地区の開発などを反映して、2008年以降は名鉄名古屋 - 金山以東の列車が増加傾向にある。また、近年では全体的な乗客の減少やワンマン化が影響して、名古屋本線から支線へ直通する列車は最盛期に比べると減少傾向にある。 なお、瀬戸線は名鉄他線とは接続がない孤立路線である。
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