警察の見解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 02:43 UTC 版)
チラシが流布し始めた1986年頃から、新聞ではこれを「デマ」であるとして報道している。その後チラシにナンバーの情報が追加された際にたびたび再調査も行われているが、リストに掲載された車のナンバーを警察が実際に調査したところによれば、既に廃車になっていたり、存在していなかったり、記載されている車種と実際の(車検証登録の)車種が異なっている、といったものばかりだったという。そのため警察は単なる「噂」「デマ」であると判断し、「これらの車が当たり屋であるという事実はない」「当たり屋グループ情報に惑わされないように」と注意を呼びかけている。 初期の1986年10月に京都府で流通したチラシに列挙されたナンバーのうち3台は、実際に暴力団と関わりのある人物の車両であったとも報じられたものの、このとき調査に当たった京都府警宮津警察署によって、当たり屋行為の事実はなかったと結論づけられている。当時の新聞記事によると、これは1986年8月に兵庫県北部を発端に、「暴力団による当たり屋行為が行われているらしい」という事実無根のうわさ話に尾ひれがつき、ある企業の支店から工場、その従業員、従業員の地元の自治体、金融機関、金融機関の取引先、タクシー業者、市町村へと広まったものであるとして、うわさの伝達経路についても明らかになったとしていた。また、同年11月に山口県で流通したチラシに列挙された19台のナンバーのうち一部は、調査に当たった山口県警によって、チラシを作成した者が、パーソナル無線クラブへの強引な勧誘にまつわる暴力団関係者とのトラブルに対する報復として付け加えたもので、当たり屋行為とは無関係な情報とされた。 1990年にはナンバーが追加されたものが出回るようになったが、いずれも当たり屋とは無関係で、列挙されたナンバーに「山口」ナンバーが多く含まれていることから調査を行った山口県警は、これを愉快犯による仕業であると結論づけている。2008年度にはナンバーを一部改変したものも出回り始めたが、山口県警により当たり屋情報の事実はないと否定されている。 チラシには警察への通報を呼びかける記述があることなどから、チラシは警察署が発行したものであると誤認される場合も多いが、福岡県警によれば、指名手配犯でもない限り、警察がこのようなリストを作成して配布するはずはないとされる。
※この「警察の見解」の解説は、「当たり屋グループ」の解説の一部です。
「警察の見解」を含む「当たり屋グループ」の記事については、「当たり屋グループ」の概要を参照ください。
- 警察の見解のページへのリンク