認知主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/05 07:09 UTC 版)
認知主義(にんちしゅぎ、英語: cognitivism)は、倫理的な言明は命題を表現しており、したがって真理適合的(truth-apt)であるとするメタ倫理学上の見解。非認知主義はこれを否定する[1]。
認知主義と主観主義
倫理的主観主義は、以下のように主張するメタ倫理学的見解である。
- 倫理的な言明は命題を表現する。
- そのような命題のうち、真であるものが存在する。
- それらの命題は、人々の態度や意見に関するものである[2]。
倫理的主観主義は、認知主義の一形態とみなされる。
脚注
- ^ "Moral Cognitivism vs. Non-Cognitivism". Stanford Encyclopedia of Philosophy. 2018.
- ^ Brandt 1959, p. 153: "[Objectivism and subjectivism] have been used more vaguely, confusedly, and in more different senses than the others we are considering. We suggest as a convenient usage, however, that a theory be called subjectivist if and only if, according to it, any ethical assertion implies that somebody does, or somebody of a certain sort under certain conditions would, take some specified attitude toward something."
参考文献
- Brandt, Richard (1959). "Ethical Naturalism". Ethical Theory (英語). Englewood Cliffs: Prentice Hall. LCCN 59010075。
関連文献
- Hooker, Brad, ed. (1996). Truth in Ethics. Oxford: Blackwell. ISBN 978-0-631-19701-0。
外部リンク
- Moral Cognitivism vs. Non-Cognitivism (英語) - スタンフォード哲学百科事典「認知主義と非認知主義」の項目。
認知主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 06:16 UTC 版)
詳細は「認知心理学」および「認知科学」を参照 スキナーの著書『言語行動』(行動主義の枠組みで言語習得を説明することを狙った著書)に対するノーム・チョムスキーの論評(1957)はスキナーが説いた種類の徹底的行動主義に対する最大の理論的挑戦の一つとされた。スキナーが自明のこととしたある種のオペラント条件付けのみでは言語は学習されえないとチョムスキーは示した。チョムスキーの主張は、人間はそれぞれ独自の構造・意味を持つ無限に多様な文を生成することができ、それらは自然言語の経験のみでは生成されえないというものであった。その代わりに、内的な精神構造―行動主義が幻想として退けた精神状態―が存在しなければならないとチョムスキーは結論した。同様に、児童は外的行動を変化させることなく社会的調査から学習することができ、そのため内的表象によって説明されなければいけないことをアルバート・バンデューラによる研究が示している。 計算機技術の興隆は情報処理として精神機能をとらえる隠喩も広めた。これが、心の研究の科学的アプローチと結合され、内的精神状態という概念とともに、心の支配的なモデルとしての心理学の興隆を招いた。 脳と神経系機能の接続も広く知られるようになったが、これはチャールズ・シェリントンやドナルド・ヘッブといった人々の実験的著作のためというのもあれば、脳障害をもつ人々の研究(認知神経心理学(英語版)を参照)のためというのもある。脳機能を精確に調べる技術の発展とともに、神経心理学と認知神経科学が現代の心理学の最も活発な領域の一部となった。 心を理解するという問題における他の分野(哲学、計算機科学、神経科学等)との掛かり合いの増加により、包括的学問たる認知科学が建設的な方法でこの研究に着目する手段として作られた。
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