観光のまなざしとは? わかりやすく解説

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観光のまなざし

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 01:15 UTC 版)

ジョン・アーリ」の記事における「観光のまなざし」の解説

アーリは、ミシェル・フーコーの「まなざし」の概念用いて近代観光現象迫ろうとしている。アーリいわく、「観光とは、日常から離れた景色風景町並みなどに対してまなざし投げかけること」である。 アーリは、フーコーにならい、近代人が身につけたのは、対象可視的世界客体としての理解する鑑識眼」というまなざしであった指摘する。こういった視覚中心主義観光入り込む契機となったのは、科学的鑑識眼」はもとより、その大衆バージョンであるカメラ旅行ガイドブックスケッチバルコニー観光地図発明によってでもあった。さらに、近代産業社会において、大量かつ高速な人・モノ長距離輸送ひいてはマス・ツーリズム)が発達することで、ツーリスト日常生活空間観光地とが空間的に断絶したものとして経験されるようになった。 そして、こうした空間断絶によって、観光地景観一方向的かつ客体的に消費する対象として捉える視線広く生まれることになったのである。この視線は、対象とは別の地平からまなざし投げかける事で成立するものであり、対象一方的な意味づけを行うものであった。この「観光のまなざし」は、観光地前近代の「未開の自然」とする視線浴びせることで、近代産業社会ツーリスト自身を「秩序だった近代人」として再確認させることになった。すなわち、観光のまなざしは、混沌秩序同型の自然/文化二分法再生産する装置としても機能したのである

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観光のまなざし

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 02:52 UTC 版)

まなざし (哲学)」の記事における「観光のまなざし」の解説

観光研究においてまなざしはよく使われる概念である。ジョン・アーリは「観光学必須文献」とされている 『観光のまなざし』初版1990年刊行し本書その後2回にわたって改訂されている。本書においてアーリとヨーナス・ラースンは、ミシェル・フーコー引用しつつ、人々は「社会的に構成され制度化され」たまなざし観光遭遇したものに対して向けており、このまなざし階級ジェンダー出身地域年齢受けた教育などさまざまな要因によって規定されていることを指摘している。

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