複数の『文明堂』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 01:18 UTC 版)
文明堂の扱う商品は、カステラ・カステラ巻と三笠山(どら焼き)は菓子製造から撤退した麻布文明堂を除いた6社すべてが製造するものの、地域性から会社ごとにカステラの味が違っていたり、別商品を扱っている。そのため、会社を間違えて欲しい商品が買えなかったという話も存在する。具体的には、各社が以下のような独自の商品を展開している。 会社特有の商品展開会社名商品文明堂総本店桃カステラ、レモンケーキ、合わせ最中、ようかん、さざれ菊 文明堂神戸店爛華カステラ、栗饅頭、半月最中 浜松文明堂ハニーカステラ、茶ってら、お茶みかん 文明堂(横濱文明堂)極上金かすてら、サブレ 文明堂東京特撰五三カステラ、ハニーカステラ、おやつカステラ、特撰ハニーかすてら吟匠、月三笠、黄金三笠山 文明堂銀座店(銀座文明堂)バームクーヘン、ブッセ、ボワイヤージュ 文明堂各社では創業を1900年(明治33年)、初代を中川安五郎としており、東日本を中心にTVCMも共同で放映している(後述)。このため、先述どおり根は同じ長崎であることがわかる。社紋についてはかつて日本橋と浜松は丸文の紋を掲げていたが、現在は全社が中川の紋で統一されている。 株式会社文明堂銀座店が発売している商品には「銀座文明堂」、株式会社文明堂(横浜)が発売している商品には「横濱文明堂」と表示されている。また、株式会社文明堂銀座店の東銀座店は、「文明堂銀座店東銀座店」となるのではなく、「銀座文明堂東銀座店」となる。「文明堂銀座店」はあくまで会社名であり、店の屋号は「銀座文明堂」である。 2008年(平成20年)、日本橋文明堂と新宿文明堂は共同持株会社「文明堂東京ホールディングス」を設立し、2010年(平成22年)10月にその下で合併して文明堂東京となった。さらに2014年(平成26年)には銀座文明堂とも経営統合を行っているが、「文明堂銀座店」の屋号は残す2社体制となっている。以上の結果、各社のレシピを引き継ぐこととなり、日本橋文明堂のレシピである「ハニーカステラ」や、銀座文明堂の商品だったバームクーヘン、ブッセ、ボワイヤージュも、現在では各店で販売されている。ちなみに創業者が日本橋文明堂と同じく宮崎甚左衛門である浜松文明堂でも「ハニーカステラ」は販売されている。 文明堂東京は横浜駅西口・港南台では横濱文明堂と、大阪梅田では神戸文明堂とお互い競合関係にある。また、横濱文明堂と浜松文明堂も浜松市内で競合関係にある。 麻布文明堂は2003年(平成15年)にカステラを含めた菓子類の製造販売を休止し、アロマテラピー商品やオーガニック商品などの販売を行うショップ、「ABJOY(エービージョイ)」を運営している。
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