血統の影響
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死後も「種牡馬の父」として大きな影響力を保持、直子だけでも英愛でネヴァーセイダイ、ネヴァーベンド、北米でボールドルーラーがそれぞれリーディングサイアーとなり、また競走馬としては大競走を勝つことのなかったグレイソヴリン、プリンスリーギフト、レッドゴッドといった産駒も種牡馬となっては優秀な産駒を数々輩出した。ナスルーラの父系は世界的な系統として定着、特に通算8回のリーディングを獲得したボールドルーラーの系統は、アメリカにおいて旧来の血統を駆逐し、主流血脈となるに至った。1990年代を迎えるまでに、英愛、米、日本で、8頭の子孫がリーディングサイアーを獲得している。また日米でナスルーラ系のセクレタリアト、シアトルスルー、ミスターシービーが三冠馬となっている。 1990年代以降はノーザンダンサー、ミスタープロスペクター系統の急速な台頭により父系直系の勢いは弱まりつつあるが、21世紀以降もインヴァソールがブリーダーズカップ・クラシックやドバイワールドカップを勝ち、バゴやダラカニやサキーが凱旋門賞を勝利している。 しかし、2010年以降は父系直系の多くが活躍馬を出せなくなり、急速に失速している。ヨーロッパではイギリスで駆逐が進み滅多に見かけなくなった一方で、フランスにおいてはルアーヴル、ケンダルジャンらが複数のG1優勝馬を輩出し、リーディングサイアーランキングの上位で健闘している。北米においても劣勢だが、1980年代以降縮小していたボールドルーラー系のうち、シアトルスルーからエーピーインディを経た系統が21世紀に入り再度拡大に成功、この系統が現在のナスルーラ系の大部分を占めている。2014年にアメリカでナスルーラ系が勝った重賞は73であるが、うち82%にあたる60がボールドルーラー系(それも大半はエーピーインディ系)によるものである。ボールドルーラー系以外では、グレイソヴリン系のアンクルモーが2015年アメリカ2歳種牡馬チャンピオンとなっており人気がある。 またミスタープロスペクターやオーサムアゲインやラムタラをはじめ、母系血統にナスルーラの血を受ける種牡馬や名競走馬は数々上げられる。
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血統の影響
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「ソシアルバターフライ」の記事における「血統の影響」の解説
日本で出産した11頭の産駒のうちオープン馬となったものは5頭、日米で挙げた総勝利数は58に上った。ソシアルトウショウとトウショウボーイは繁殖馬としても群を抜く成績を残している。ソシアルトウショウは4頭の重賞優勝馬の母となり、トウショウボーイは三冠馬ミスターシービーを送り出すなど、輸入種牡馬全盛の時代にあって国産種牡馬のエースとして活躍、中小生産者から「お助けボーイ」と呼ばれるほどの成功を収めた。トウショウボーイ以降に誕生した牡駒はいずれも種牡馬となり、トウショウゲート(父シャトーゲイ)はカブトヤマ記念の優勝馬トウショウユースを、トウショウイレブン(父テスコボーイ)は小倉記念の優勝馬スノージェットを、トウショウルチェー(父ダンディルート)は中山牝馬ステークスの優勝馬ジムクインを輩出し、それぞれ重賞優勝馬の父となっている。ほかソシアルトウショウ以外の牝駒も母・祖母として成功を収め、1970年代から1980年代後半にかけて、ソシアルバターフライ子孫の生産馬がトウショウ牧場の全盛時代を築いた。 しかし1990年代に入り、トウショウ牧場の生産馬はこれらの系統馬の重用が過ぎたために一転して不振を極めた。一時は繋養繁殖牝馬の半数がソシアルバターフライ系牝馬で占められ、良質な種牡馬が全てそれらの牝馬に配合された結果、血統の偏向により生産馬の活力が失れることになった。その影響は、トウショウ牧場長の志村吉男が2005年に受けたインタビューの中で、活躍馬が出なかった主要因として「ソシアルバターフライに固執したこと」と語るほど顕著なものであった。
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