蒲鉾に由来する名称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 07:34 UTC 版)
一般に、板蒲鉾をその長手方向と直交する方向に切断した際の断面形状(両端が低く、中央が盛り上がった形状。アーチ形に類似)を「蒲鉾型」と呼ぶ。また、蒲鉾型をしたものそのものの俗称として「カマボコ」とも称する。線路が周囲より高い場所または低い場所に設けられた踏切は、極端に盛り上がったり窪んだ形状になるため、「蒲鉾型踏切」と呼ばれる。また、線路と周囲の高さがほぼ同一でも、カーブの途中に設けられた踏切は線路のカントを乗り越える必要があることから盛り上がるため、同様に「蒲鉾型踏切」と呼ばれる。 ボウリングでレーンオイルの乗り方が、レーン中央が厚め(滑りやすい)で左右が薄め(滑りにくい)の状態のことを「カマボコ型」と呼ぶ。 将棋の振り飛車戦法に対する居飛車側の囲いの1種であるミレニアム囲いも「蒲鉾」と称されることがある。 オーディオにおいて、低音域と高音域が小さく、中音域が強調された音作り(いわゆるドンシャリの反対)を指して、周波数特性のグラフ形状から「カマボコ型」と言う。 大相撲の隠語における「蒲鉾」とは、稽古をさぼること、1件の相撲部屋に原則1つしかない土俵での稽古に名乗り出ることを積極的にしないことを意味する。土俵に上がらず稽古場の板塀にもたれたまま休んでいる様子を、「背中が板に張り付いている」蒲鉾に例えている。 俗に言う「かまとと(カマトト)」または「かまとと振り」とは「蒲鉾のことを『これは魚(とと)か』と聞く」ということから、無知・世間知らずを装ってかわいらしく見せる人(特に女性)を指す。江戸時代に遊女が世間知らずを装うため、蒲鉾を指して「これが魚なのか」と問うたことに由来するとされる。
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