落語・講談としての源平盛衰記とは? わかりやすく解説

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落語・講談としての源平盛衰記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 01:31 UTC 版)

源平盛衰記」の記事における「落語・講談としての源平盛衰記」の解説

落語講談ネタとしても同名のものがあるが、筋のようなものは存在せず実際には「漫談」「地噺」と呼ばれるものに近い。古典『源平盛衰記』との関連性はあまり深くはなく、落語全集の類でも話の題名が「源平」「平家物語」などと記されているほどである。 「祇園精舎の鐘の声~」のくだりをひとくさり述べたあと、『平家物語』粗筋断片的に話し、それに関係しているかしていない微妙なギャグやジョーク小噺時事ネタなど、現代の話でも全くかまわない)を連発一段落ついたところでまた『平家物語』に戻る、という構成とられる小噺笑いを取るほうが重要で、極端に言えば『平家物語』数々小噺つなぎ止める接着剤役割にすぎない藤井宗哲は「高座余りかかることはなく、別の言い方をすれば時事落語で、内容演者によって大きく変わる。いわば落語家センスによって変化する落語である。落語界では、(『源平盛衰記』のような)地ばなしを行う噺家軽視されているが、この話は江戸初期落語草創期形態を残すものだと考えられる演じている落語家は立派である」と述べている。 落語家7代目林家正蔵初代林家三平10代目桂文治立川談志らの得意ネタとなっていた。元々は「源平盛衰記といえば7代目林家正蔵十八番であり、これを東宝名人会聞き覚えていた息子初代三平後輩柳家小ゑん(後の談志)に伝授した。これにより、「源平」は多く落語家演じられるようになった演者ごとのストーリーの例を大まかに記すが、実際には筋はないので、口演ごとに異なっていた。特に談志のものは初代三平から教わった源平」に吉川英治の『新・平家物語』のエッセンス加えたのである林家三平版…平家物語冒頭平家追討令下る→義仲入京義経頼朝黄瀬川対面義仲討ち死にオイルショック小噺扇の的交通事故まつわる小噺壇ノ浦合戦 立川談志版…マクラ歴史上の人物評価の変遷について)→平家物語冒頭平清盛常盤御前袈裟御前文覚平家追討令下る→義仲入京義経頼朝黄瀬川対面義仲討ち死に扇の的ソビエト崩壊についての小噺壇ノ浦の戦い なお、談志演じた『源平盛衰記』にはサゲがなく、『平家物語』冒頭部分最後に再び語るが、元の三平文治演じた『源平盛衰記』には地口落ちサゲ存在する派生の噺として、那須与一屋島の戦いでの扇の的下り詳しく話す春風亭小朝の『扇の的』という演目がある。この噺の場合サゲ初代林家三平演じサゲと同じである。 上方落語では『袈裟御前』という演目落語があり、その名の通り袈裟御前(および彼女との逸話のある文覚)に焦点当てたとなっているが、挿話方に重点置かれる地噺という点では『源平』と同じである。笑福亭鶴光が得意としている。

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