自然科学との関係とは? わかりやすく解説

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自然科学との関係

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 00:56 UTC 版)

クオリア」の記事における「自然科学との関係」の解説

たとえばリンゴ色について考えた場合自然科学世界ではリンゴの色はリンゴ表面分子パターンによって決定される」とだけ説明する。つまり、リンゴ表面分子パターンが、リンゴ入射する光のうち700ナノメートル前後波長だけをよく反射し、それが眼球内の網膜によって受け取られると、それが赤さ刺激となるのだ、と説明する。[要出典]そしてこの一連の現象のうち、 どのような分子どのような波長の光をどれぐらい反射するのか(光化学反射した光は、眼球入った後、どのようにして網膜神経細胞興奮させるのか(→網膜錐体細胞ロドプシンレチナール) その興奮は、どのような経路経て脳の後部位置する後頭葉視覚野)まで伝達されるのか(→視神経視交差→視索→外側膝状体→視放線→視覚皮質後頭葉における興奮は、その後どのような経路経て脳内の他の部位伝達していくのか(→腹側皮質視覚路背側皮質視覚路) という点に関して神経科学でも物理学でも哲学でも、専門分野違い関わりなく、ほぼすべての研究者の間で意見が一致する。[要出典] だがこうした物理学的・化学的な知見積み重ねて最後ステップ、すなわち「この波長の光がなぜあの「赤さ」という特定の感触与え、この範囲の光はどうしてあの「青さ」という特定の感触与えるのだろうか」といった問題解決されない。[要出典] この現在の自然科学からは抜け落ちている残されポイント、すなわち「物理的状態がなぜ、どのようにしてクオリア生み出すのか」という問題について、哲学者ディビッド・チャーマーズ1994年ツーソン会議という意識テーマとした学際的なカンファレンスで「それは本当に難し問題である」として、その問題に「ハード・プロブレム」という名前を与えた向精神薬大脳皮質への電気刺激実験などからも分かるように、「脳の物理的な状態」と「体験されクオリア」の間には因果関係があると推測されるしかしながらそれが具体的にどのような関係にあるのかはまだ明らかではない。この「脳の物理的な状態」と「体験されクオリア」がどのような因果関係にあるのか、という問題に対しては、抽象的ではあるが様々な仮説提唱されている。こうしたクオリア整然とした自然科学とりわけ物理学)の体系中に位置づけていこう」という試みは、クオリア自然化(英語: naturalization of qualia)と呼ばれ心の哲学における重要な議題のひとつとなっている。

※この「自然科学との関係」の解説は、「クオリア」の解説の一部です。
「自然科学との関係」を含む「クオリア」の記事については、「クオリア」の概要を参照ください。

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