聖職貴族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/31 09:21 UTC 版)
聖職貴族(せいしょくきぞく、英: The Lords Spiritual)は、イギリスにおいて貴族院議員であるイングランド国教会(国教会)の26人の主教。貴族の右側に座る主教は含まれない。長老派教会のスコットランド国教会やウェールズ、北アイルランドの聖公会はもはや国教会ではなく、代表もしていない。貴族院議員である世俗貴族とは異なる。
- ^ “Lords Spiritual” (英語). The Church of England in Parliament (2014年2月26日). 2021年3月30日閲覧。
- ^ “section 5, Bishoprics Act 1878”. Legislation.gov.uk. 2021年3月30日閲覧。
- ^ Lords Appointment from Parliament.uk retrieved 2021年3月30日
- ^ Church of England — New Convenor of the Lords Spiritual announced (Accessed 2021年3月30日)
- ^ History of the Lords from Parliament.uk retrieved 2021年3月30日
- ^ History of the Lords from Parliament.uk retrieved 2021年3月30日
- ^ "What do Bishops do in Parliament?" Church of England website. Retrieved 2021年3月30日.
- ^ a b c Shell, Donald (2007). The House of Lords (3rd ed.). Manchester University Press. p. 54. ISBN 978-0-7190-5443-3
- ^ “Biography of the Chief Rabbi”. London, United Kingdom: Office of the Chief Rabbi. 2009年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月30日閲覧。
- ^ House of Lords Reform Draft Bill retrieved 2021年3月30日
- ^ Politics from BBC.co.uk retrieved 2021年3月30日
- ^ “Goodbye to the bishops | Polly Toynbee | Comment is free”. The Guardian (London). (2010年3月14日) 2021年3月30日閲覧。
- ^ “Report on bishops in Lords fails to address justice and equality”. Ekklesia. 2021年3月30日閲覧。
- ^ Bishops in the House of Lords. Humanists UK. Retrieved 2021年3月30日.
- ^ Blake, Daniel; Mackay, Maria (2007年2月9日). “Bishop of London Defends Church's Position in House of Lords”. Christian Today 2021年3月30日閲覧。
聖職貴族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 14:25 UTC 版)
「貴族院 (イギリス)」の記事における「聖職貴族」の解説
国教会の高位聖職者であるカンタベリー大主教、ヨーク大主教(英語版)、ロンドン主教(英語版)、ダラム主教(英語版)、ウィンチェスター主教(英語版)の5人と、そのほかの教区主教のうち21名をあわせた計26名は聖職貴族(Lords Spiritual)として貴族院に議席を保有する。なお、聖職貴族以外の貴族院議員(世襲貴族・一代貴族・常任上訴貴族)は聖職貴族に対して世俗貴族(Lords Temporal)と呼ばれる。 高位聖職者5人以外の議席は、貴族院議員たる教区主教の死亡・退任によって先任順に次の教区主教が貴族院議員となる。ただし、2014年に女性の司教就任が認められると2015年聖職貴族(女性)法が制定され、2015年から10年間は女性主教が優先的に貴族院議員となることが定められた。 聖職貴族の議席は聖職者個人ではなくその主教位によるため、彼らは主教に留まっている間のみ貴族院議員であり、主教を辞すと貴族院議員たる地位も失う。また、主教位が変わった時にはその都度貴族院に紹介されて宣誓することになる。例えばカンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビーは、2012年にダラム主教として、2013年にカンタベリー大主教として、それぞれ貴族院に紹介され、宣誓している。主教には70歳の定年が設けられているので、それまでには辞職することになるが、カンタベリー大主教とヨーク大主教のみは大主教を退いた後に一代貴族に列するのが例となっている。 聖職貴族は院内で一つに固まって独自会派を形成しているが、中立派(クロスベンチャー)と同様に特定の政策に対して党議拘束を行っていない。 貴族院議員たる国教会聖職者は庶民院議員資格を有さないが、貴族院議員でない国教会聖職者は2001年から庶民院議員資格を有する。 聖職貴族は世俗貴族(世襲貴族・一代貴族)が急増した近現代においては貴族院の少数勢力に過ぎないが、中世の頃には世襲貴族の数が少なかったために貴族院の半分以上を占めている時期もあった。たとえばヘンリー8世即位時(1509年)の貴族院は世襲貴族36人と聖職貴族48人で構成されていた。現行の26人という聖職貴族の議員数は1878年主教職法(Bishoprics Act 1878)の定めによる。
※この「聖職貴族」の解説は、「貴族院 (イギリス)」の解説の一部です。
「聖職貴族」を含む「貴族院 (イギリス)」の記事については、「貴族院 (イギリス)」の概要を参照ください。
- 聖職貴族のページへのリンク