経営再建の失敗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 01:02 UTC 版)
「コンパイル (企業)」の記事における「経営再建の失敗」の解説
和議成立後のコンパイルは、本社を広島市中心部から郊外部の佐伯郡大野町(現・廿日市市)の食品工場跡地に移転。また、この和議に際して、債務圧縮のために債権の一部放棄を受けると共に、『ぷよぷよ』シリーズの知的財産権をセガ(知的財産権は2015年4月以降はセガホールディングスが保有)に譲渡。セガからコンパイルに対して2002年8月まで『ぷよぷよ』の使用許可が与えられたが、和議申請と共に元従業員や関係先などの発言や情報から一連の無謀な経営や社内の問題ある実態が次々と露呈し、いわゆるワンマン社長として知られていた仁井谷の対外的信用が失墜したことや、社内システムの建て直しも不首尾に終わったことから往時の勢いを戻すことは叶わず、最後まで『ぷよぷよ』に代わる新しいコンテンツを生み出すことができなかった。 後に広島から撤退し、東京都内に残存していた東京事務所を移転集約する形で本社を埼玉県所沢市小手指町に移転。企業規模も縮小を続け、所沢への移転後は実質的にマンションの地下の1フロアに収まるほどになっていた。 関連グッズを販売していた「元祖ぷよまん本舗」は最後まで残った宮島口店が2002年1月27日に、広島駅新幹線口名店街店が2002年2月5日に閉店となり、これをもって常設の実店舗はすべて営業終了となった。その後も楽天市場内のオンラインショップは営業を続けたが、2003年2月17日にサービス終了した。 2002年8月末には『ぷよぷよ』シリーズの知的財産権の使用権を失い、関連商品の販売が不可能となった。同月にタイトーとの業務提携により新たな落ち物パズル『ポチッとにゃ〜』の製作を発表するも、その後、12月8日付で会社解散し活動停止。直後の12月25日付で本社を東京都台東区に移転した。2003年11月6日には東京地方裁判所より破産宣告され再び経営破綻した。この時点での負債総額は約54億円であった。 2004年2月17日、費用不足のため破産廃止。その旨の登記が同年5月12日付でなされ、株式会社コンパイルの法人格は消滅した。
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