筋緊張性ジストロフィーとは? わかりやすく解説

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きんきんちょうせい‐ジストロフィー〔キンキンチヤウセイ‐〕【筋緊張性ジストロフィー】

読み方:きんきんちょうせいじすとろふぃー

筋強直性ジストロフィー


筋緊張性ジストロフィー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 14:03 UTC 版)

Myotonic dystrophy
別称 Dystrophia myotonica,[1] myotonia atrophica,[1] myotonia dystrophica[1]
40-year-old with myotonic dystrophy who presented with muscle wasting, bilateral cataracts, and complete heart block
種類 Type 1, type 2[1]
診療科 Medical genetics, pediatrics, physical medicine and rehabilitation
症候学 Muscle loss, weakness, muscles which contract and are unable to relax[1]
通常の発症 20s to 30s[1]
継続期間 Long term[1]
原因 Genetic disorder (autosomal-dominant)[1]
診断法 Genetic testing.[2]
合併症 Cataracts, intellectual disability, heart conduction problems[1][2]
使用する医薬品 Mexiletine, carbamazepine, tricyclic antidepressants, nonsteroidal anti inflammatory drugs[2]
治療 Braces, wheelchair, pacemakers, non invasive positive pressure ventilation[2]
頻度 >1 in 8,000 people[1]

筋緊張性ジストロフィー(きんきんちょうせいジストロフィー、英:Myotonic dystrophy)は筋ジストロフィーの一種であり、筋肉の機能を損なう長期的遺伝性疾患に分類される[1]。症状は、徐々に悪化する筋肉の喪失や筋力の低下である[1]。筋肉を収縮してからの弛緩ができないことがよくある[1]。その他の症状には、白内障知的障害心臓伝導の障害などがあげられる[1][2]。男性の場合、早期の脱毛子供を作れないことがある[1]

筋緊張性ジストロフィーは通常、常染色体優性遺伝パターンに従って、両親から遺伝する[1]。主要なタイプは2つあり:タイプ1(DM1)はDMPK遺伝子の突然変異により、タイプ2(DM2)はCNBP遺伝子の突然変異による[1]。一般的に障害は世代ごとに悪化していく[1]。DM1タイプは出生時に明らかになることがある。DM2タイプは一般的に軽度である。診断は遺伝子検査によって確認される[2]

治療法はない[3]。対処法には、副木または車椅子、ペースメーカー、非侵襲的陽圧換気、などが用いられる[2]。場合によっては医薬品のメキシレチンカルバマゼピンが有用なことがある[2]。痛みが発生した場合は、三環系抗うつ薬非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)で対処される[2]

筋緊張性ジストロフィーは、世界中で8,000人に1人以上の割合で罹患している[1]。筋緊張性ジストロフィーは年齢に限らず発生する可能性があるが、通常は20代と30代に発症する[1]。成人期に始まる筋ジストロフィーの最も一般的な形態である[1]。1909年に最初に記述され、タイプ1の根本的な原因は1992年に確定された[2]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u myotonic dystrophy”. GHR (2016年10月11日). 2016年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月16日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j Meola, G; Cardani, R (April 2015). “Myotonic dystrophies: An update on clinical aspects, genetic, pathology, and molecular pathomechanisms.”. Biochimica et Biophysica Acta (BBA) - Molecular Basis of Disease 1852 (4): 594–606. doi:10.1016/j.bbadis.2014.05.019. PMID 24882752. 
  3. ^ Klein, AF; Dastidar, S; Furling, D; Chuah, MK (2015). “Therapeutic Approaches for Dominant Muscle Diseases: Highlight on Myotonic Dystrophy.”. Current Gene Therapy 15 (4): 329–37. doi:10.2174/1566523215666150630120537. PMID 26122101. 

外部リンク

分類
D
外部リソース

筋緊張性ジストロフィー (myotonic dystrophy)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 16:06 UTC 版)

筋ジストロフィー」の記事における「筋緊張性ジストロフィー (myotonic dystrophy)」の解説

詳細は「筋強直症候群」を参照 筋強直性ジストロフィーとも呼ばれる常染色体優性遺伝を示す疾患で、マウスではmuscleblind-like(Mbnl)遺伝子阻害により同様の症状発現することが確認されている。トリプレットリピート病一種である。進行性罹患筋の萎縮ミオトニア見られる有病率10万人に1~5人、好発年齢2030歳代であるとされる先天型では母からの遺伝による重症型がある。フロッピーインファント発症症状 顔筋、舌筋、手内在筋のミオトニア筋強直。筋の収縮異常に長く続き弛緩起こりにくい現象のこと。手を強く握るとすぐには開けない、など。低温下で増強されるため、冷水中の雑巾絞り動作診断一助になるという)や、咬筋胸鎖乳突筋筋萎縮西洋顔貌)、側頭筋筋萎縮白鳥の頸)、または四肢遠位筋の筋萎縮を見る。ミオトニア筋萎縮先立って生じる。 その他に白内障等の眼症状内分泌障害(耐糖異常、性腺萎縮無精子症)、甲状腺機能低下)、精神薄弱循環器障害呼吸器障害消化器障害前頭部の脱毛など多彩な症状見られる全身性疾患である。 検査 血清CK軽度上昇筋電図にて筋原性変化認め、また電極刺入時に特徴的な筋強直放電認める(急降下爆撃音)。 治療 現在のところ、根本的治療法はない。対症的プロカインアミドフェニトイン塩酸キニーネ副腎皮質ステロイド剤などの投与を行う。

※この「筋緊張性ジストロフィー (myotonic dystrophy)」の解説は、「筋ジストロフィー」の解説の一部です。
「筋緊張性ジストロフィー (myotonic dystrophy)」を含む「筋ジストロフィー」の記事については、「筋ジストロフィー」の概要を参照ください。

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