神経筋接合部及び筋性の障害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/10 15:30 UTC 版)
「眼球運動障害」の記事における「神経筋接合部及び筋性の障害」の解説
最も重要なのは重症筋無力症によるものである。午後になると症状が増悪する、あるいは持続使用によって症状が増悪するのが特徴的である。眼筋型では片側が多い。他には外眼筋そのものの障害による眼筋麻痺である外眼筋ミオパチー、甲状腺機能異常症(特にバセドウ病)による外眼筋麻痺、筋緊張性ジストロフィー、慢性進行性外眼筋麻痺があげられる。慢性進行性外眼筋麻痺とはミトコンドリア異常症のひとつである。ミトコンドリア異常症は基本的に母系遺伝である。しかし、ヘテロプラスミーという現象があるうえ、未知の要因で遺伝の原則に従わないものもある。病態の基本はATPの不足によって脳や筋肉がおかされる為、ミトコンドリア脳筋症ともいわれる。慢性進行性外眼筋麻痺(CPEDまたはKSS)では進行性外眼筋麻痺、網膜色素変性、心伝導障害を三徴とする。殆どが孤発例であり、ミトコンドリアの複製過程の異常が考えられている。片側性の眼瞼下垂から始まり、網膜色素変性による視力低下がおこり、大抵は心伝導障害によって死亡する。他にミトコンドリア異常症としてはMELAS(脳卒中症状を伴うミトコンドリア異常症)やMERRF(ミオクローヌスを伴うミトコンドリア異常症)があげられる
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