福井洞窟とは? わかりやすく解説

福井洞窟

名称: 福井洞窟
ふりがな ふくいどうくつ
種別 史跡
種別2:
都道府県 長崎県
市区町村 佐世保市
管理団体 佐世保市(昭53・8・8)
指定年月日 1978.08.02(昭和53.08.02)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: S53-06-021[[福井洞窟]ふくいどうくつ].txt: 北松浦半島のほぼ中央部所在する洞窟遺跡である。国見山系に源を発する佐々川の小支谷、福井川渓谷左岸開口し、間口16メートル奥行メートル測る
 昭和353839年発掘調査により、縄文時代初頭に至る文化層発見された。表土から最下底の岩盤まで約5.5メートル測る表土層(0層)から15層層序のうち、0層から第III層は縄文時代早期及び草創期遺物含み、第IV層、第VII層、第IX層、第〓(*1)層は縄文文化以前属するものである
 表土層(0層)には、縄文時代早期押型文土器及び石器類出土し、第IIIII層には草創期爪形文土器隆線文土器及び細石刃出土している。とくに第II層の爪形文土器と第III層の隆線文土器との層序関係によって、草創期土器群が隆線文土器から爪形文土器へと続くことが明らかにされた点は重要である。また、これら両土器群に伴出する石器群は下層の第IV層で、土器伴わない細石刃を含む石器群と殆ど同じ様相を示すものであり、細石刃を製作・使用していた旧石器文化荷担者が土器製作を開始した事情をよく物語っている。さらに第VII層には第IV層以上の細石刃より一回り大きな小形石刃ともいうべき石器群があり、細石刃出現前段階様相として注目される。この第VII層を境にして上位文化層においては主要な石器材料黒曜石サヌカイト製を含むが、下位の第IX層及び第〓(*1)層においては黒曜石は全く用いられず、サヌカイト製のみとなる。第IX層の石器について発見数が少ないため内容性格詳細明らかでないが、いわゆる瀬戸内技法による横〓(*2)ぎの〓(*2)片の存在特徴とされる最下層の第〓(*1)層は現在九州知られている石器群のうち最古属するものとも考えられ両面加工大形石器特徴的に含むものである
 以上、本洞窟縄文文化成立及び発展過程、あるいは縄文文化成立に関する諸問題解明する上で極めて重要なものであり、かつ、草創期における土器変遷層位的に示すこと及び九州地方最古石器群を包含するなどの諸点において、極めて注目すべきものである
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