神の性質についての様々な考え方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 02:43 UTC 版)
「神」の記事における「神の性質についての様々な考え方」の解説
世界的に見ると、神を信じている人は多く(アブラハムの宗教だけでも30億人を超える)、神に基づいて自身の生活様式を整えている人、"神とともに生きている"と形容できるような人は多い。 神がどのような存在であるかについての様々な考え方は、宗教や哲学などに見ることができる。以下にその主なものを挙げる。これらの考え方がそれぞれに両立可能なのか不可能なのかは個人の解釈にもより、一概には言えない。 創造主(ギリシア語ではデミウルゴス)、第一原因としての神。全ての物事の原因を辿って行ったときに、全ての原因となる最初の創造(創世)行為を行った者として、想定される神。 アニミズム(汎霊説)における神。洞窟や岩石、山、水(泉、滝)など自然界の様々な物事(あるいは全ての物事)に固有の神。それらの物事に「宿っている」とされる。 守護神、恩恵を与える者としての神。神は信仰、犠牲、祈りなどに応じて現世や来世における恩恵を与えてくれる存在であるとする考え方。 人格神。神が人と同じような人格(や姿)を持つとする考え方。 現実世界そのものとしての神。この世界のありようがそのまま神のありようであるとする。例えばスピノザはこのような考え方を採った[要出典]ことで知られている。汎神論。 神の性質に関して、その唯一性を強調する場合 一神教、多元性を強調する場合 多神教、遍在性を強調する場合 汎神論が生まれるとされる。ただし汎神論はしばしば一神教、多神教の双方に内包される[要出典]。また、古代から現在まで神話的世界観の中で、神は超越的であると同時に人間のような意思を持つものとして捉えられてきた。近代科学の発展と無神論者からの批判を受け、このような神理解を改めるべきという意見[要出典]も現れている。 人知を超えた存在であると考えられることや、人間やその他の生物のように社会や自然の内に一個体として存在していることは観察できないことから、神の存在を疑う者も多い。現代科学においては想像上の概念を超えるものではなく、その物理的な実存については肯定されない。神の不在を信じる者は無神論者と呼ばれ、マルクス主義は無神論の立場に立つ。また、実存主義者の一部も無神論を主張する。 また神が存在するかどうかは知りえないことであると考える者は不可知論者と呼ばれる。
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