真空管 電子オルガン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 17:00 UTC 版)
「電子オルガン」の記事における「真空管 電子オルガン」の解説
真空管 Hammond Novachord ボールドウィン電子オルガン 1937年、ハモンドは真空管でオーケストラやバンドサウンドを再現できる電子鍵盤楽器「ノバコード」(Novachord) を開発、1939年発売した。 同機は電子発振器と分周回路、フィルターを採用し、計169本の真空管で構成されており、後の電子オルガンやシンセサイザーの先駆けとなった。 1938年、アレン(英語版)も同様な方式を使った「電子オルガン」を開発。 同年、ハモンドは自動演奏装置を搭載した自動オルガン (Aeolian Hammnd BA) を開発。 1946年、アメリカの老舗ピアノメーカー、ボールドウィンが電子オルガンを発売(真空管数37本)。これは1941年Winston E. Knockが開発後、戦争で発売延期となっていた製品。元をたどると1936年頃ドイツでOscar Vierlingと共に開発・試作したネオン管発振式周波数分周オルガンKock Vierling organの系譜を継ぐ製品で、使用真空管数が極めて少ない点が大きな特徴となっている。 1947年、アメリカの老舗オルガンメーカー、ウーリッツァー(英語版)が静電ピックアップ式リードオルガンを生産開始。これはBenjamin F. Miessnerの特許に基づき1934年Frederick Albert Hoschkeが開発・製造したOrgatronを、彼の死後1936年以降エヴェレット・ピアノ・カンパニーが製造していたものを、1946年ウーリッツァーが特許取得し生産した製品。なおウーリッツァーは1950年代末にトランジスタ式電子オルガンに移行し、本方式製品の販売は1960年代初頭に終了した。 1951年頃、同じく老舗オルガンメーカー、エスティ (Estey) が電子オルガンを発売。これは1951年ハラルト・ボーデが開発したBode Organを原型とする製品。ボーデはこの開発の成功を期にアメリカに移住し、同社チーフエンジニア(後に副社長)に就任、1961年AES(英語版)論文でトランジスタ式モジュラー・シンセサイザーを提案して、新しいシンセサイザー時代を切り拓いた。 これ以降、様々なメーカーが電子オルガンを開発・発売していった。
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