発令時の学生野球の状況とは? わかりやすく解説

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発令時の学生野球の状況

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 08:36 UTC 版)

野球ノ統制並施行ニ関スル件」の記事における「発令時の学生野球の状況」の解説

訓令発令されることとなった要因は、大正期から昭和期にかけての野球人気の高まり一方で小学校から大学にいたるまでの学生野球統一的なルールがなかったため、学生野球商業化興行化、選手マネキン化などの問題指摘されていたためである。 小学校レベルでは、大正期軟式ボール開発によって、軟式野球全国的に普及した。そのため、軟式野球大会全国的に開催されることとなったが、これらの大会の主催者の多くが、軟式ボール製造・販売するゴム会社であった自社製品宣伝販売目的として、小学校野球大会開催されるようになっていた。ゴム会社大会開催のために、出場チーム遠征費を負担することが一般的になっていた。 中学校レベルでは、朝日新聞社主催全国中等学校優勝野球大会1915年大正4年開始、後の全国高等学校野球選手権大会)、毎日新聞社主催選抜中等学校野球大会1924年大正13年開始、後の選抜高等学校野球大会)を筆頭に、新聞社電鉄会社など営利企業主催する野球大会全国各地開催された。さらに、都道府県市町村体育協会や、中学・高校・大学野球部主催者となったリーグ戦行われ一年間30試合以上も県外チーム対戦する学校あらわれた大学レベルでは、東京大学野球連盟東京六大学野球連盟ルーツ)が一年間40万円当時小学校教員初任給4555円)を超える入場料収入得ていたが、その会計の処理は不明瞭であった。さらに、私立大学による中学選手引き抜き選手学業低迷女優との交際報道など問題とされた。 大正期学校中心として野球普及人気の拡大があり、その結果大会乱立様々なかたちでの金銭授受が行われるようになったこのような状況は、学生野球の「興行化」「商業化」「選手マネキン化」などとして、当時から批判的にとらえられていた。しかし、当時学生野球にはそれらの問題の発生拡大抑制防止するための全国的な統一団体統一規則存在していなかったのである

※この「発令時の学生野球の状況」の解説は、「野球ノ統制並施行ニ関スル件」の解説の一部です。
「発令時の学生野球の状況」を含む「野球ノ統制並施行ニ関スル件」の記事については、「野球ノ統制並施行ニ関スル件」の概要を参照ください。

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