病態分類法とは? わかりやすく解説

(WHO型)病態分類法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 21:22 UTC 版)

脂質異常症」の記事における「(WHO型)病態分類法」の解説

1965年Fredriksonらは、ヒトコレステロール中性脂肪超遠心分析法濾紙電気泳動法で分析し高脂血症現在の脂質異常症)をI型II型III型IV型V型命名し1970年世界保健機構この分類法を承継してI型IIa型・IIb型・III型IV型V型とするWHO型の病態分類法を制定し日本動脈硬化学会も、同上脂質異常症表現型分類を「脂質治療ガイド2013年版」に掲載した。しかし、旧態のWHO型は、最近使われなくなった分析法による分類で、実際判定使用され難くなっていた。また、日本動脈硬化学会2013年版も、リポ蛋白質種類コレステロールおよびトリグリセライド増加したか否か表現具体的な判定法示されていなかった。2019年久保田らは、最近臨床検査室日常使われている分析法測定結果用いて改変型WHO病態分類法を提案し具体的な数値でもって判定することができるようになった特徴的な病態 IIa脂質異常症 : 家族性高コレステロール血症家系に多い。コレステロール高くVLDL中性脂肪 (TG) は正常に近い。 IIb 型脂質異常症 : 家族性高コレステロール血症家系に多い。コレステロール高くVLDL中性脂肪 (TG) も正常より高い。 III型脂質異常症 : 遺伝的にアポタンパクE2/2ホモタイプに出現することが多い。VLDL高くLDLほとんどないタイプ若くして心筋梗塞になりやすいが、発症しない人もいる。 IV型脂質異常症 : コレステロールは正常より若干高い。VLDL中性脂肪 (TG) も非常に高い。アポタンパクE4持っていることが多い。 V型脂質異常症 : VLDL中性脂肪 (TG) が非常に高くLDLが相当低いタイプLDLコレステロールが低いからと放置する膵炎起こすことがある遺伝的にリパーゼ (LPL, HDGL) などの欠損または活性機能障害時に発症することがある脂質異常症WHO型の簡易判定法 WHO型 VLDL分画(%) IDL分画(%) HDL分画(%) その他 I型 ND ND ND IDLLDLHDL分画ピーク値ODが0.03以下 IIa15%未満 ND 33%未満 総コレステロール値が220mg/dL以上 IIb型 15-25%以内 ND 33%未満 総コレステロール値が220mg/dL以上 III型 30%以上 10%以上 ND LDLピーク値OD0.1以下 IV型 20%以上 ND 33%未満 V型III型、IIb型でないこと V型 30%以上 ND 10%以上 IDLLDL分画ピーク値OD0.1以下 注1. 分画 (%) は、リポ蛋白分画PAGE法、80点)のリポフォーAS(R)検査報告書記載されている。注2. 本WHO型の簡易判定法は、下記参考文献1の表2小粒子LDL(sLDL)をIV型含め簡素化したのである。sLDLを考慮されたい者は、を参照のこと。注3. ODOptical Densitypixel)、NDNot Dependent

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