環境行動目標
カシオ計算機はこれまでCO2排出量を原単位で削減する目標を立てていましたが、4月に約束期間が始まった京都議定書や、北海道洞爺湖サミットで検討された中長期の環境目標などをみても、今後はCO2の排出総量を削減することが求められていくことになるため、自社目標も総量削減に切り替えました。
国内オフィス拠点はCO2排出総量を2008年-2012年度の5年間平均で90年度比9%削減、海外オフィス拠点は2012年度までに04年度比3%削減する具体的数値目標を掲げました。生産拠点についても早期に総量削減目標を立てる計画です。
シャープも「スーパーグリーンファクトリー(SGF)Ⅱ」の認定基準の一つにCO2総排出量削減率を加えました。工場でのCO2総排出量を07年度をピークにして今後減少させていくのが狙いで、国内外の工場ごとにCO2排出量を前年度比3%削減することに取り組みます。
現在も「グリーンファクトリー」と「スーパーグリーンファクトリー」の二つの認定基準がありますが、国内主要10工場は、温室効果ガスの原単位排出削減、化学物質の削減、用水使用量の削減といった5つの基準をすべてクリアし、スーパーグリーンファクトリーの認定を取得済みです。そのため、より上位の認定基準を設け、その達成に取り組むことで各工場の環境対策を底上げしていく考えです。
セイコーエプソンの環境ビジョン2050は、「2050年に商品のライフサイクルにわたるCO2排出が10分の1になっていること」や「直接排出するCO2が10分の1に、CO2以外の温室効果ガスの排出がゼロになっていること」などを目指しています。そのため今後は、商品設計の時点から部品の小型化や軽量化、部品点数の削減などといった見直しを進めるほか、エネルギー消費量が多いクリーンルームの改善などに取り組みます。
セイコーエプソンが直接排出するCO2のうち、工場のクリーンルームからの排出量が約30万トンと最も多いそうです。そのため、クリーンルームのエネルギー消費量半減を目指し、クリーンルームを必要な時間だけ、必要なスペースだけ、必要な量だけに制御する技術などの開発にも取り組んでいく考えです。
(掲載日:2008/07/18)
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