現在のアラスカ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:14 UTC 版)
1983年より前の時期、アラスカには四つの異なるタイムゾーンがあった。最東南部の太平洋標準時 (UTC-8)、ジュノー周辺のユーコン標準時 (UTC-9)、アンカレジとフェアバンクス周辺のハワイ標準時 (UTC-10)、ノームとアリューシャン列島のベーリング標準時 (UTC-11) である。1983年、タイムゾーンは二つに減らされた。つまり、大陸部の全てとアリューシャン列島東部がUTC-9時間となり、残りのアリューシャン列島はUTC-10時間となったのである。二つのタイムゾーンはそれぞれアラスカ標準時、ハワイ・アリューシャン標準時と改名された。 20世紀の後半、観光がアラスカの重要な収入源となった。第二次大戦中アラスカに配属された兵士たちが故郷でその自然の美しさを称え、噂を聞いた多くの人々がやって来たのである。戦争中に建設されたアルカンハイウェイと1963年に完成したアラスカ湾岸高速道路はアラスカへのアクセスを良くした。現在年間140万人の観光客がアラスカにやってくるおかげで観光は今や巨大産業に発展した。デナリ国立公園、カトマイ国立公園、グレイシャー湾、ケナイ半島が観光客を惹きつけてやまない。野生動物の観察は人気があるが、荒野に行く人はあまりいない。 アラスカ経済にとって観光が重要になるにつれ、自然保護も重要な課題として浮かび上がってきた。アラスカの人々は開発と自然保護のバランスを取ろうとしていて、概ねうまくいっている。1980年のアラスカ国土保護法 (ANILCA) で新たに多くの地域が保護の対象になり、現在ではアメリカの国立公園の3分の2がアラスカにある。 アラスカは死刑を一度も執行したことのない数少ない州のひとつであるが、1900年から1957年までで、8人が市民組織によって処刑されている。1957年アラスカが州になる二年前に死刑は廃止されている。
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