現在のアルゼンチン(2003年-)
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「アルゼンチンの歴史」の記事における「現在のアルゼンチン(2003年-)」の解説
2003年5月25日に成立したネストル・キルチネル政権の下でアルゼンチンの情勢はようやく落ち着きを取り戻し、経済も安定に向かった。キルチネルはメネムやデ・ラ・ルアとは異なり、外交においては合衆国から距離を取り、メルコスールやベネズエラといった南米諸国を重視する外交路線を取った。また、債務再編も成功し、2006年1月にはIMFからの債務を完済して対外債務問題以外の債務問題は解決した。さらには年率約8%の高GDP成長もこれに追い風となった。 2007年10月の大統領選挙では現職のネストル・キルチネルの妻クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネルが当選し、12月にアルゼンチン史上初の選挙で選出された女性大統領に就任した。 2008年現在のアルゼンチンは順調に見えるが、1990年代の新自由主義政策と経済崩壊によって没落した多くの中産階級の貧困化が今もなお続き、スペイン、アメリカ合衆国、カナダ、ブラジルなど外国への高学歴者の移住による頭脳流出の問題や、債務が再び増加に転じるなど課題は多い。 2015~2019年、マウリシオ・マクリ政権下において、ペソ暴落による通貨危機がおこり、アルゼンチンは世界最大の債務国となった。
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