物流機能の再編と国際旅客船ターミナルの増強
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 20:28 UTC 版)
「中央ふ頭クルーズセンター」の記事における「物流機能の再編と国際旅客船ターミナルの増強」の解説
博多港では、国際定期航路として、1990年(平成2年)4月に韓国麗水市の麗水港との航路(博麗フェリー)が開設され、また、同年12月には同国の釜山港との航路が開設されるなど、客船の往来が目立つようになったため、取りあえず中央ふ頭の西岸に仮設の待合所と野積場を設けることにより対応されたが、国際クルーズ船のための旅客船ターミナルの設置が緊急の課題となっていた。また、中央ふ頭における物流機能に関しても、老朽化した上屋や倉庫を再編及び集約することにより機能の高度化を図る必要があった。これらの状況から、中央ふ頭全体の再開発計画が策定され、倉庫等の再編により「高度化倉庫」が整備され、その後に博多港国際ターミナルが、1991年(平成3年)7月に着工され、1993年(平成5年)4月1日に供用開始された。しかし、2010年代中頃より博多港で急増するクルーズ船の寄港及び大型化に対応するには、本来が主に国際定期航路に対応している博多港国際ターミナルでは、大型クルーズ船の需要に応えられるCIQや旅客待合所を備えたターミナル施設などの受入環境が十分ではなく、また、大型クルーズ客船が着岸できる岸壁が1つしかなく、2隻が同時に着岸できないという状況が続いていた。これらの状況に応えるために、中央ふ頭クルーズセンターが中央ふ頭の先端部で着工され、2015年(平成27年)5月17日に供用開始された。また、岸壁の不足に対しては、早急に国際クルーズ船のためのバースの整備を実施することとなり、国土交通省の直轄事業により、既存の岸壁(中央ふ頭5号岸壁、270m、水深:-10.0m)の先端を延長し、延長330mの岸壁(中央ふ頭6号岸壁、幅20m、水深:−10.5m)を整備する事業が2016年(平成28年)から2018年(平成30年)8月にかけて実施された。この結果、あわせて延長600mのバースが整備され、大型クルーズ船及び中型クルーズ船を2隻同時に受入れることが可能となり、また世界最大級の22万トン級クルーズ船の受入れも可能となった。
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