は‐ちく【▽淡竹】
はちく (淡竹)
ハチク
(淡竹 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/09/02 13:21 UTC 版)
| ハチク | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ハチクの筍
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| 分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Phyllostachys nigra var. henonis | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ハチク | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Henon bamboo |
ハチク(淡竹[1][注釈 1]、甘竹[1])は中国原産の竹の一種。黄河流域以南に広く分布する。日本では本州(主に関東地方以西)、四国、九州に移植され野生化したものが分布する[3][4]。モウソウチクやマダケとともに日本三大有用竹に数えられている[5]。別名アワダケ、呉竹(くれたけ)。
生態
中国原産の多年生常緑植物で、直径は3〜10センチ、高さは10〜15メートル[5]。
モウソウチクの節は一輪状であるのに対し、マダケやハチクは節が二輪状である[6][7]。マダケとの区別では、ハチクは全体的に色が白く、2本ある節の隆起線は低く黒っぽいのが特徴である[5]。
開花
開花周期は、マダケなどと同様に約120年とされており、開花後は一斉に枯死することが知られている[8][3]。日本では、前回の開花は1900年頃から始まり、1902~1908年にかけて開花したとの記録が残る[9]。そのため、次回の開花は2020年ごろと予想されていたが、実際に2020年頃より開花・枯死の報告が各地で上がり始めた。開花後に枯れてしまう現象は他の竹類にもみられるが、モウソウチクの場合には開花すると地下茎まで枯れてしまうのに対し、ハチクは地上部分は枯死しても地下茎は枯れないものがかなりあるとされ違いがある[1][10]。広島大学の2023年の研究では、今回の枯死の観察から、ハチクは開花後に種子をつけず、タケノコも出さず、竹林全体が枯死することが報告されている[9]。そこからどのように竹林が再生するかは今後の研究で判明する模様。日本全国のハチクで開花周期がそろう理由としては、遺伝的に均一であることが示唆され、おそらく奈良時代に伝来したハチクの同じ株が有用植物として全国に株分けされたのだろうと考えられている。
明治後期の開花を記録した(原攝祐 1912)に拠れば、開花後の結実率は 0.5%未満と低く更に発芽率は約22%程度であった[3]。
利用
竹材
マダケに比べて強靭さは劣るが割り竹には適している[11]。茶筅にするには竹材の先端を80から120等分する必要があるが、割り竹に適したハチクの特権といわれている[11]。茶道用具では花器にも利用される。枝が細かく分枝するため竹箒としても利用される。正倉院の呉竹笙、呉竹竿、彫刻尺八、天平宝物の筆などはハチク製と鑑定されている。また、内側の薄皮は竹紙と呼ばれ、笛の響孔に張り音の響きを良くする。
- 雲紋竹
- かつて(川村清一 1907)は遺伝的な変種として学名を与えたが、1954年の研究により ( & 山本(1954))は新呼称として「褐色雲紋病」を提唱しAstrosphacriclla属 fusispora SYD. を原因菌として指摘した。
食用
ハチクの筍(タケノコ)は、えぐ味がなく美味とされるが、店頭で見かけることは少ない[1]。
漢方
ハチクの稈(茎の部分)の内皮は竹筎・竹茹(チクジョ)、葉は竹葉(チクヨウ)といい生薬として用いられる(いずれも局外生薬)[5]。また、稈を炙ると流れ出る液汁も竹瀝(チクレキ)という生薬として利用されている[5]。
注釈
脚注
- 1 2 3 4 身近で不思議なタケの生態に迫る! 農林水産省
- ↑ 篠崎 真「ハチクと淡竹—古典籍からの考察—」『森林科学』第86巻、一般社団法人日本森林学会、2019年、43-48頁、doi:10.11519/jjsk.86.0_43。
- 1 2 3 小林慧人 2025.
- ↑ “分布状況(ハチク)”. 林野庁 (2026年6月11日). 2026年8月18日閲覧。
- 1 2 3 4 5 ハチク 日本薬学会
- ↑ モウソウチク 国立環境研究所
- ↑ モウソウチク 愛知県[リンク切れ]
- ↑ 明治末期以来?周期120年、各地でハチク咲く読売新聞(2017年6月4日)2017年6月4日閲覧(アーカイブ)
- 1 2 【研究成果】ハチク(淡竹)が120年ぶりに開花!?東広島市内で開花後を初めて追跡調査~竹林再生の謎を解明する手掛かりに~ 広島大学
- ↑ 小林慧人, 梅村光俊, 北山兼弘, 小野田雄介「約1世紀ぶりに日本各地で一斉開花期を迎えたタケ類ハチクの繁殖戦略」『日本森林学会大会発表データベース』第132巻、日本森林学会、2021年5月、454頁、 doi:10.11519/jfsc.132.0_454。
- 1 2 “水防工法 Pocket Book”. 四国地方整備局 松山河川国道事務所. 2021年10月1日閲覧。
参考文献
- 八尾弥太郎『石川の竹』北国出版社、1975年。 NCID BN12991600。
- 図説 実用樹木学 ( ISBN 4254470215) - 橋詰隼人、中田銀佐久、新里孝和、染郷正孝、滝川貞夫、内村悦三著、朝倉書店、1993年
- 小林慧人「タケ類ハチクにおける実生起源の竹林の初記録」『植物研究雑誌』第100巻第2号、植物研究雑誌編集委員会、2025年4月、165-170頁、 doi:10.51033/jjapbot.id0247、 ISSN 0022-2062。
- 原攝祐「竹の結実(注記:原典は旧字体) Observations on the Flora of Japan. (Continued from vol. XXV. p. 258.)」『植物学雑誌』第26巻第300号、1912年、22頁、 doi:10.15281/jplantres1887.26.300_19。「雜録・雜報・東京植物學會録事」
- 川村清一「斑竹ニ就テ」『植物学雑誌』第21巻第250号、1907年、287-296頁、 doi:10.15281/jplantres1887.21.250_287。
- 山本和太郎, 前田己之助, 大安範子「寄生菌に因る斑竹の研究(第1報) : ハチクの褐色雲紋病(新称).所謂雲紋竹に就いて」『兵庫農科大學研究報告. 農学編』第1巻第2号、兵庫農科大学、1954年12月、59-63頁、 doi:10.24546/81006457、 ISSN 0367-6021。
関連項目
「淡竹」の例文・使い方・用例・文例
- 淡竹という植物
淡竹と同じ種類の言葉
- >> 「淡竹」を含む用語の索引
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