段階的返還論とは? わかりやすく解説

段階的返還論(二島先行返還論)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/29 17:51 UTC 版)

二島返還論」の記事における「段階的返還論(二島先行返還論)」の解説

北方領土問題膠着化する中で二島先行返還論政治家鈴木宗男外務省幹部東郷和彦佐藤優知られており、森喜朗現職首相として訪露した際、ロシア側へ提案したこともあるが、先方からは拒否された。鈴木宗男は、「二島先行返還論」はマスメディアによる造語であるとして、自らの立場を「段階的返還論」と呼んでいる。鈴木宗男の段階的返還論は、色丹島歯舞群島二島のみが日本領土であるとするロシア側の主張やかつての日本政府の主張とは異なり四島とも日本固有の領土であるが、まずは二島返してもらおうというものであるしかしながらロシアプーチン政権下における鈴木宗男佐藤優らの主張は、「共同宣言盛り込まれていない国後択捉返還については、ロシア求めた段階交渉壊れてしまう。(返還は)ゼロで終わる」と述べ2島返還のみをお願いし、2島返還後に領土交渉をしない方向へと意見変節している。 日本政府四島日本への帰属確認されれば返還時期態様柔軟に対応するとする四島返還論主張している。なお、国境地帯にあたる根室市では、旧島民含め二島先行返還論強くなってきている。 二島返還あるいは二島譲渡実行され場合二島にあたる色丹島歯舞群島陸地合計面積北方四島全体の7%に過ぎないが、200海里排他的経済水域含めると、最低でも北方領土全体返還あるいは譲渡され場合20%最大50%近く上る北方四島の中で海上ラインをどこに引くかによって水域大きく変わる)。根室住民が2島の返還を望む根拠はここにあり、漁民にとって返還意義陸地の7%に比するまでもなく大きい。 「二島先行返還論」は、過去日本アメリカとの交渉過程奄美群島1953年)、小笠原諸島1968年)、沖縄1972年)と段階的に返還実現したことをふまえつつ、それをロシアとの北方領土問題にも当てはめて二島先行返還経て段階的に四島返還目的とすることを意味する一方で四島一括返還論者二島先行返還論二島返還で終わる危うさがあると批判している。

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