染色体研究の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 22:46 UTC 版)
1842年、ネーゲリ(Carl Nageli)が、染色体を発見。 1865年、メンデル(Gregor Mendel)がメンデルの法則を発表。 1869年、ミーシャー(Friedrich Miescher)が、ヌクレイン(今日のDNA)を発見。 1882年、フレミング (Walther Flemming)が有糸分裂の詳細を記載。 1888年、ヴァルデヤー ( H. W. G. von Waldeyer-Hartz)が「染色体(chromosome)」を命名。 1900年、 ド・フリース(Hugo de Vries)、チェルマク(Erich von Tschermak)、コレンス(Carl Correns)によるメンデルの法則の再発見。 1902年、サットン(Walter Sutton)による染色体説の提唱。 1920年代、モーガン(Thomas Hunt Morgan)らによる染色体説の実証(下記参照)。 1944年、アベリー(Oswald Avery)らによる肺炎双球菌の形質転換実験(アベリー-マクロード-マッカーティの実験)。 1952年、ハーシー(Alfred Hershey)らによるブレンダー実験(ハーシーとチェイスの実験)。 1953年、ワトソン(James Watson)、クリック(Francis Crick)によるDNA二重らせんモデルの提唱。 1956年、アーサー・コーンバーグ(Arthur Kornberg)によるDNAポリメラーゼの発見。 1974年、オリンズ(A. Olins & D. Olins)、コーンバーグ(Roger Kornberg)らによるヌクレオソームの発見。 1978年、ブラックバーン(Elizabeth Blackburn)らによるテロメア配列の同定。 1980年、カーボン(John Carbon)らによる機能的セントロメア配列の同定。 1996年、アリス(Charles David Allis)らによるヒストンアセチル化酵素の同定。シュライバー(Stuart Schreiber)らによるヒストン脱アセチル化酵素の同定。 1997年、リッチモンド(T. J. Richmond)らによるヌクレオソームの高解像度結晶構造解析。 2000年、ヒトゲノムドラフト配列の発表。 ハエ目昆虫のショウジョウバエやユスリカの幼虫のだ腺染色体(唾液腺細胞中の染色体)は通常の体細胞の染色体とは異なり、多糸染色体とよばれている。この染色体は例外的に、顕微鏡下でよく観察することができる。モーガンらによる初期の遺伝子研究では、主にショウジョウバエのだ腺染色体を材料として染色体上の遺伝子の位置が決定され、染色体地図が作成された。これらの成果は近年のホメオボックス遺伝子などショウジョウバエを材料とした遺伝子研究の基礎をなすものとなったばかりでなく、遺伝学全般の基礎をなしていると言える。
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