松阪牛の消費
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/17 16:55 UTC 版)
三重県内では松阪牛を他県で買うよりも安く入手できることから、市民は比較的食べる機会が多い。むしろ三重県を代表する他の名産品であるイセエビやアワビの方が食べる機会が少ない。市内には和田金・牛銀本店・ステーキハウス三松などの老舗高級店のみならず、安価で味の良い松阪牛を提供する店が数多く立地している。また市民は、店で提供される牛肉が正規の松阪牛として認定されているかどうかに大きな関心を持っておらず、システム未登録のため「松阪牛」を名乗れない牛肉でも安くておいしければそれでよいと考える人も多い。 松阪牛の特徴は、舌の上で溶ける霜降り肉であり、これはすき焼きにするのが最適である。松阪市内にはすき焼き店が多く、縁起のいい屋号を付ける店が多い。中でも和田金と牛銀本店が松阪市を代表する老舗牛肉店である。 2015年(平成17年)の調査によれば、松阪市は人口1万人当たりの焼肉店の数が3.48店で、日本全国で第4位である。中でも松阪牛のホルモンを出す店が多く、特に松阪駅前には安価なホルモン焼きの店が集中している。各店は独自のタレの味ですみ分けており、中でも脇田屋と一升びんが市民の人気を二分している。脇田屋は家畜商だった創業者が当時捨てられていた松阪牛の内臓の活用法として開店した店舗で、松阪牛のホルモン店の中では最古とされる。ホルモンには様々な部位が含まれるが、それらを混ぜ合わせたものを松阪では「コミ」(込み)と呼ぶ。なお、ホルモン焼き店でも松阪牛のロースやカルビなどを扱い、比較的安価に提供することから、松阪牛を十分に食べたい場合はホルモン焼きの店に行くことを勧める市民もいる。 加工品としては、松阪牛肉まん本舗の「松阪牛肉まん」や、蓋をとると童謡『ふるさと』が流れることでも知られる、新竹商店の松阪駅駅弁「モー太郎弁当」などがある。
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