旧VERITAS時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/29 00:38 UTC 版)
「VERITAS」の記事における「旧VERITAS時代」の解説
1989年、トレラント・システムズはハードウェア事業を捨て、既に開発済みのジャーナルファイルシステムをベースとした製品をNTおよびUNIXシステム向けに開発販売する会社となり、社名を VERITAS Software(ベリタス・ソフトウェア)に変更した。 1980年代終盤に商用UNIXにおける論理ボリュームマネージャ及びジャーナルファイルシステム製品をいち早く提供すべく、AT&T UNIX Systems Laboratoriesの協力を得て、自社のハイアベイラビリティ・オペレーティングシステムからUNIX System V Release 4向けに価値あるコードを抽出し、製品化した。これがVxFSである。 この機能に各商用UNIXベンダが目を付け、1990年にIBMがAIXV3に、1992年に日立のHI-UXに、1993年にHPのHP-UX/NECのUX/4800に、1994年にOracle(アライアンス)とそれぞれの製品及び商用UNIXでのサポート契約を結び、多くのUNIXに実装されている。 このジャーナルファイルシステム及びボリュームマネージャ機能(VxVM)により、UNIXの信頼性/可用性は急速に高まり、UNIXがWindows系OSより遥かに信頼性が高いという神話を作り上げる過程の一端を担っていた会社である。(当時Windows3.1の時代でありボリュームマネージャを有しておらず,ジャーナルファイルシステムもWindowsNT以外では利用できなかった) SUNサーバにて高可用クラスターを構成する際にも、Sun製のSunClusterを使わずにVERITAS社のClusterServerを標準的に使うなど、UNIXにてビジネスシステムを構築した経験を持つ人間は、必ずこの会社のパッケージを目にしている。 VERITASのソフトウェア製品は主にストレージ管理の領域に特化している。最初の商用ジャーナルファイルシステムであるVxFS、小規模バックアップソフトウェア Backup Exec、企業レベルの大規模バックアップソフトウェアNetBackupなどがある。1997年にOpenVision Technologiesを買収し、1999年にシーゲイト・テクノロジーのネットワーク/ストレージ管理部門を買収。これによってVERITASは世界でも五本の指に入るソフトウェア企業となった。 2004年、VERITASとシマンテックは135億ドルと見積もられる合併計画を発表した。これはソフトウェア企業同士の合併としては史上最大規模であった。2005年6月24日、両社の株主は合併を了承し、同年7月2日に合併を完了。社名はシマンテックとなった。
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