日本語ブーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 05:59 UTC 版)
人々の日本語に寄せる関心は、第二次世界大戦後に特に顕著になったといえる。1947年10月からNHKラジオで「ことばの研究室」が始まり、1951年には雑誌『言語生活』が創刊された。 日本語関係書籍の出版点数も増大した。敬語をテーマとした本の場合、1960年代以前は解説書5点、実用書2点であったものが、1970年代から1994年の25年間に解説書約10点、実用書約40点が出たという。 戦後、最初の日本語ブームが起こったのは1957年のことで、金田一春彦『日本語』(岩波新書、旧版)が77万部、大野晋『日本語の起源』(岩波新書、旧版)が36万部出版された。1974年には丸谷才一『日本語のために』(新潮社)が50万部、大野晋『日本語をさかのぼる』(岩波新書)が50万部出版された。 その後、1999年の大野晋『日本語練習帳』(岩波新書)は190万部を超えるベストセラーとなった(2008年時点)。さらに、2001年に齋藤孝『声に出して読みたい日本語』(草思社)が140万部出版された頃から、出版界では空前の日本語ブームという状況になり、おびただしい種類と数の一般向けの日本語関係書籍が出た。 2004年には北原保雄編『問題な日本語』(大修館書店)が、当時よく問題にされた語彙・語法を一般向けに説明した。翌2005年から2006年にかけては、テレビでも日本語をテーマとした番組が多く放送され、大半の番組で日本語学者がコメンテーターや監修に迎えられた。「タモリのジャポニカロゴス」(フジテレビ 2005 - 2008)、「クイズ!日本語王」(TBS 2005 - 2006)、「三宅式こくごドリル」(テレビ東京 2005 - 2006)、「Matthew's Best Hit TV+・なまり亭」(テレビ朝日2005 - 2006。方言を扱う)、「合格!日本語ボーダーライン」(テレビ朝日 2005)、「ことばおじさんのナットク日本語塾」(NHK 2006 - 2010)など種々の番組があった。
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