日本サンライズとの関わりについて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 14:13 UTC 版)
「クローバー (玩具メーカー)」の記事における「日本サンライズとの関わりについて」の解説
クローバーが創業後初めて関わったテレビアニメは、『山ねずみロッキーチャック』である。ただし、スポンサーとしては参加しなかった。 その後、1977年に、東北新社の傘下から独立して間もない頃の日本サンライズ(現:サンライズ)と組んで、アニメキャラクター玩具に本腰を入れ始めた。同社制作のテレビアニメ第1作である『無敵超人ザンボット3』と続く第2作の『無敵鋼人ダイターン3』には企画の段階から関わり、これらに登場する「ザンボエース」「ダイターン3」などは、商品化先行でデザインされた。 『機動戦士ガンダム』の制作にも企画段階から関与しており、メカ設定の中には「Gアーマー」など、クローバーの意向で決定されたものもある。クローバーの狙いは、それまでの「剣術ごっこ」だった子供番組ではなく「戦闘ごっこ」の内容にする事で小学校高学年の子供を購買層に取り込む事だったようである。当時の子供番組は低年齢化していて、関連玩具の購買層が減ってゆく傾向にあり、その事に対する危機感が『ガンダム』を生んだ。しかしそれまでの箱組みロボットとは違ったデザインのガンダムは、主役メカとしては玩具売り上げが振るわず、同作は予定より2ヶ月早く放送を終了している。小学校高学年でも難しい内容だった事に加えて、前2作(『ザンボット3』と『ダイターン3』)は関東地方で午後6時台だった放送時間が5時台に変更された事なども打ち切りの原因だったと言える。ただし、Gアーマーの商品化である「ガンダムDX合体セット」は売り上げが好調だった事から、クローバーにより打ち切りの撤回が打診された。 「スーパーロボット路線」に回帰した後番組の『無敵ロボ トライダーG7』では玩具の売り上げが好調で、その後番組の『最強ロボ ダイオージャ』も、『トライダーG7』と同様の路線となった。 そして、「ガンプラブーム」の再来を狙ってリアル・ロボット路線となった『戦闘メカ ザブングル』以降、“名古屋テレビ&日本サンライズのロボットアニメ枠”にはバンダイもスポンサーとして加わった。クローバー社の玩具と共に同社のプラモデルも発売され、同枠の主力商品は次第にそちらへとシフトした。かつては学童がメインだった購買層の動向も変化し、変形合体を中心とした出来合いの玩具の人気は低迷した。クローバーの業績は伸び悩み、結果、『聖戦士ダンバイン』の放送中に倒産した。 そのため、ダンバインの後継メカである「ビルバイン」の玩具は、金型を引き継いで急遽スポンサーとなったトミー(現:タカラトミー)から発売された。
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