日本の創作物におけるエルフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 06:04 UTC 版)
「エルフ」の記事における「日本の創作物におけるエルフ」の解説
日本では、古より超常的存在の主役は妖怪や神であり、西洋的な妖精のイメージはなかなか定着しなかったものの、1978年のアニメ映画版『指輪物語』を機に日本でもファンタジーの要素が流行の兆しを見せ、「エルフ」や「オーク」といった言葉が徐々に認知されるようになっていった。その影響から、欧米の文学や民間伝承などに登場する妖精の総称としてのエルフ像よりむしろ、同作で描かれるような固有の種族としてのイメージが日本におけるエルフのステレオタイプとなった。 さらに、悪魔のモチーフである尖った耳を持つ妖精の容姿が描かれた海外のゲームや、ペーパーバック小説のイラストを通じて「エルフの耳は長いもの」というイメージが日本人の間に定着し、日本製のゲームや小説などには耳の長いエルフの絵柄が頻繁に登場するようになった。 テレビゲームでは1987年9月に発売されたファミコン版の『デジタル・デビル物語 女神転生』を皮切りに、『ドラゴンクエストシリーズ』などのファンタジーRPGなどでの登場が続き、特にそのイメージに強固な影響を与えた代表例として、1988年刊行の小説『ロードス島戦記』に登場するディードリットのキャラクターデザインが挙げられる。『ロードス島戦記』の長い耳のエルフのモチーフは、1982年の映画『ダーククリスタル』だと語られている。 しかし、エルフのイメージは必ずしも耳が尖っていると決まっているわけではなく、本来的にはそのような認識は誤りである。 桐島カブキが執筆した『RPGマガジン』の連載「あなたにも出来るファンタジーRPG設定資料作成マニュアル」でのジョーク的記事では、「エルフは生物学的、社会学的、民俗学的に見てただの猿にすぎない」ということを4ページにわたって解説している。記事によるとエルフが人間から見て美しく見えるのは、単にチャーム(魅了)による擬態に過ぎないらしい。
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