日本におけるキノコ中毒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 07:57 UTC 版)
「キノコ中毒」の記事における「日本におけるキノコ中毒」の解説
日本では約2000種のキノコが確認されているが、その中で毒キノコは約150種、中毒事例の多い種は約50種である。 日本における自然毒による食中毒の中ではキノコによる事例が最も発生件数が多く、死者数もフグに次いで2番目に多い。キノコの種別にみると発生件数上位3種はツキヨタケ、クサウラベニタケ、カキシメジであり、この3種で中毒事例の6割以上を占めておりキノコ中毒の御三家と呼ばれることもある。また死亡事例ではドクツルタケが最も多い。 キノコの自生数はその年の気象条件などの影響を受けるため、中毒の発生件数は年による変動が激しい。日本での発生時期は9月、10月に集中しており、1989年から2010年では中毒事例のうち9月、10月の事例が86%を占めていた。地域別に見ると関東以北の新潟県、長野県、北海道、山形県、福島県、岩手県など、伝統的食習慣で野生キノコを盛んに摂取している地域では中毒事例が多い傾向にある。 日本でのキノコ中毒の主な原因は、毒キノコを食用キノコと間違えて採取してしまうことである。また、科学的根拠のない迷信、言い伝えが食中毒の原因となった事例も報告されている。そのような迷信や言い伝えの例として、日本で行われた自然毒に関する迷信のアンケートの結果では、「地味な色のキノコは食べられる」、「塩漬けにすれば毒キノコでも食べられる」、「ナスと一緒に料理すれば食べられる」、「虫食い跡のあるキノコは食べられる」などが挙げられている。
※この「日本におけるキノコ中毒」の解説は、「キノコ中毒」の解説の一部です。
「日本におけるキノコ中毒」を含む「キノコ中毒」の記事については、「キノコ中毒」の概要を参照ください。
- 日本におけるキノコ中毒のページへのリンク