日本にある孔子廟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 06:25 UTC 版)
日本にも、各地に孔子廟がある。多くは儒学の学校に付随して建てられる。 東京都には湯島聖堂があり、江戸時代(1690年)から設けられた。「昌平坂学問所」に付随して設置された。もともと朱子学の林羅山が上野忍が岡に先聖殿を築いたものを、江戸幕府が日本における儒教の学校として、湯島(御茶ノ水)に移築し、開き、林家の学問所としても発展した。 長崎にも「孔子廟」がある。江戸時代以降、外国貿易の地と定められ、唐人屋敷があった長崎に、明治26年(1893年)、清国政府と在日華人が協力して、中国の総本山並に伝統美あふれた「孔子廟」が作られた。この「孔子廟」には、孔子と72賢人石像や孔子の教えを始め、中国の文化・学術を伝える施設の「中国歴代博物館」も孔子廟の「大成殿」裏にあり、中国の貴重な資料とともに、一般に公開されている。 ほかには、足利学校(栃木県足利市)や閑谷学校(岡山県備前市)の聖廟、多久聖廟(佐賀県多久市)なども知られている。 また、沖縄県那覇市には至聖廟がある。もともとあった廟は1676年に創建されたものであったが、沖縄戦により灰燼に帰したため、1975年に再建された。2013年には、松山公園内(久米郵便局跡地)に建立された。市長が建立地である公園の土地使用料を無償としていたものの、これは孔子廟訴訟にて違憲と判断された。 長野県上伊那郡飯島町田切にある孔子廟は、青銅の孔子像と、当地の蚕糸組合「龍水社」を同志とともに設立した「山田織太郎翁」の石碑とともに設置されて祭られている。
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