新規エントリー
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「2008年のF1世界選手権」の記事における「新規エントリー」の解説
2008年度のエントリー申請は2006年3月31日に締め切られ、12枠に22チームが応募したと発表された。既存の11チームに加えて11の新チームが応募したことになる。これだけ新規参戦希望が集まった背景には、マックス・モズレーFIA会長が断行するコスト削減案がある。コンコルド協定の改訂により2008年からオリジナルシャーシを開発せずとも、カスタマーシャーシを購入して参戦することが認められるという見込みがあった。 また、FIAと対立し、2008年からの新シリーズ発足を表明しているグランプリ・マニュファクチャラーズ・アソシエーション (GPMA) 加盟メーカー5社に対する牽制という見方もあった。最終的にGPMA側が分離独立を断念し、2008年のエントリー申請を行った。 FIAは22チームの名を公表しなかったが、報道では以下のような新規応募者が予想された。 ペンスキー・レーシングロジャー・ペンスキー率いるアメリカの名門。1970年代にはF1にも参戦していた。 ヨーロピアン・ミナルディF1リミテッドトロ・ロッソへミナルディを売却した元オーナーのポール・ストッダートが新体制で再エントリー。 プロドライブ世界ラリー選手権 (WRC) におけるスバルのワークス活動で知られる。代表のデビッド・リチャーズは以前ベネトンやB・A・Rの運営に携わった。 DRPディレクシブ日本のアキヤマホールディングスが推進するモータースポーツ・プロジェクト。元F1ドライバーのジャン・アレジをディレクターに招聘し、マクラーレンのセカンドチームとして噂された。GP2でスポンサードするデビッド・プライス・レーシング(DPR)との共同体制。 BCNコンペティションスペインのGP2チーム。ウィリアムズやフェラーリに在籍した元デザイナーのエンリケ・スカラブローニが代表を務める。 レーシング・エンジニアリングレッドブルのスポンサードを受けるスペインのGP2チーム。 ARTグランプリユーロF3やGP2に参戦。フェラーリのチーム代表ジャン・トッドの息子ニコラス・トッドが共同代表を務める。 カーリン・モータースポーツトレバー・カーリン率いるF3の強豪チーム。佐藤琢磨がイギリスF3時代に在籍した。 その他に、元F1ドライバーのエディ・アーバイン、B・A・R元チーム代表のクレイグ・ポロック、ジョーダン元オーナーのエディ・ジョーダンといった人物の名も挙げられた。 2006年4月28日、FIAはエントリーを承認した12チームを発表。既存11チームに加えて、プロドライブが選出された。しかし、カスタマーシャーシの解禁を巡る調整が難航し、コンコルド協定の更改が不透明になったことから、2007年11月にプロドライブは2008年の参戦を断念すると発表した。
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