新スタジアムの検討
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 14:05 UTC 版)
「ブラウブリッツ秋田」の記事における「新スタジアムの検討」の解説
ブラウブリッツのスタジアム問題に対し、秋田県は2017年度に新たなサッカースタジアム整備を念頭に置いた検討委員会を設置、2018年1月に「多機能・複合型スタジアムを新設する必要がある」「建設場所は秋田市の中心市街地エリア」「全天候対応の開閉式ドームが望ましい」といった趣旨の提言をまとめた。ただし、秋田県知事の佐竹敬久は2018年1月の定例記者会見で、費用面や技術面の課題を指摘してこの提言に難色を示し、さらに3月の定例記者会見では、商業施設などを備えた複合型施設とする案について「地方では成功しない」と述べ、否定的な見方を示している。 この状況を受け、秋田県では2018年5月にブラウブリッツ秋田のホームタウンである秋田市、男鹿市、由利本荘市及びにかほ市と秋田商工会議所で構成する「新スタジアム整備構想策定協議会」を新たに設置。八橋運動公園のほか、ブラウブリッツが主導する『「スポーツモールAKITA」を核とした街づくり構想協議会』が候補地に挙げた秋田プライウッド本社・工場跡地(秋田市川尻)、および大学法人側から申し出のあった秋田大学敷地(秋田市手形住吉町)の3か所を候補地として検討を行う。建設主体については「基本的には行政、とりわけ秋田県と秋田市が中心となって進めるべき」との意見でまとめられたが、建設場所については八橋運動公園を適地と推す声が最も多かったものの、利用者の多い第2球技場(スペースプロジェクト・ドリームフィールド)と健康広場が使用できなくなることから管理する秋田市の賛同が得られず、浸水想定区域内にある秋田プライウッド跡地、敷地が狭い秋田大学敷地を含めていずれの候補地にも問題があるとして、最終候補地を取りまとめることができなかった。 秋田県は秋田市と共同で、協議会で挙げられた問題解決のための調査研究を実施。八橋運動公園への整備に難色を示す秋田市に対し、秋田県はスペースプロジェクトドリームフィールド(第2球技場)と健康広場付近にスタジアムを建設した際の代替施設として、「県立向浜運動広場野球広場(秋田市新屋町、こまちスタジアム隣接)に両施設を一体的に移転する」、「移転が予定されている秋田市文化会館敷地(八橋運動公園向かい)に健康広場を、県立新屋運動広場(秋田市豊岩、旧東北電力新屋ラグビー場)に第2球技場をそれぞれ移転する」という2案を示したが、市は代替施設候補地の要件として「サッカーのピッチが確保可能な広さと形状であること」「八橋運動公園との一体性、利便性が確保できること」「津波浸水想定区域外であること」「敷地所有者らの同意が得られること」の4要件を提示、秋田市は秋田県の提案がいずれも「要件を満たさない」として提案を拒否する意向を示している。 2019年12月3日、新球技場をスペースプロジェクトドリームフィールドと健康広場付近に建設して、かつその人工芝競技場を八橋運動公園に移設した場合の既存施設の移転先の候補地として、スペースプロジェクトドリームフィールドを天然芝競技場に転嫁したうえで、あきぎんスタジアムを人工芝に張り替えて整備するか、秋田県スポーツ科学センターを解体・整備したうえで新たな球技場を建設する案を秋田県が提案したことが分かった。しかし、秋田市長の穂積志は2020年1月10日の記者会見で「(協議会が想定した)3カ所とも課題を抱え困難だ」と話し、協議会の提案を否定した上で、老朽化に伴い移転・建て替えが検討されている秋田市卸売市場(秋田市外旭川)の跡地を「有力な候補地の一つと思っている」と述べた。 2020年5月、秋田県は新型コロナウイルス感染症による影響で税収減少が見込まれることを理由にスタジアム建設を先送りすべきとの見解を示した。 2021年1月5日、秋田市長の穂積志は新年祝賀会の席上、秋田市卸売市場(外旭川)を規模を縮小して建て替えた上で、余剰となった土地にスタジアム等を併設したいとする方針を示した。県が資金拠出に消極的姿勢を示す中、秋田市は2021年11月定例市議会に市卸売市場の建て替えとスタジアム整備や先端技術を活用したまちづくり事業として、事業パートナーとなる民間事業者の公募に関する経費を計上した予算案を提出した。卸売市場の再整備は市事業で行うものの、スタジアム整備等は民設民営で行うことを想定している。
※この「新スタジアムの検討」の解説は、「ブラウブリッツ秋田」の解説の一部です。
「新スタジアムの検討」を含む「ブラウブリッツ秋田」の記事については、「ブラウブリッツ秋田」の概要を参照ください。
- 新スタジアムの検討のページへのリンク