改札鋏・改札スタンプ・途中下車印
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 01:29 UTC 版)
「改札」の記事における「改札鋏・改札スタンプ・途中下車印」の解説
駅改札の鋏痕の例(小田急電鉄はるひ野駅) 車内改札の鋏痕の例 「改札鋏」も参照 改札鋏(かいさつばさみ・かいさつきょう)とは、主に改札口で入場する際にきっぷに使用開始(使用済み)であることを示す印を入れるための道具である。なお、車内改札では、車内で乗車券を購入するか乗車変更を行なう乗客に発行する補充券では、主に穴をあける概算鋏が用いられるほか、旧国鉄・JRの優等列車等の車内では開孔せずにきっぷの紙面に花形の凹凸を付ける改札鋏がかつては多用された。 鋏と称しているが、一般的なそれと異なりパンチャーと同様に「穴を開ける」程度のもので「ものを切る」用途には使用できないものだった。 一部の鉄道事業者で改札口に人員を配置しない駅では、券面に「入鋏省略」と標記しこの手間を省いていた事例もある。また、現在でもラッシュ時などに定期券のように乗車券を係員がチェックするだけで入場を許可することがある場合にも券面に「入鋏省略」と標記している(西武多摩川線など)。 1990年代以降合理化や自動改札機の導入に伴い、改札鋏から入場日・駅名が記載されている改札スタンプに変更をしている。自動改札が導入されていない駅から入場し自動改札のある駅から出場する場合、入場時に改札鋏を入れてしまうと出場時に自動改札機に詰まってしまうことがあり、保守の面では好ましくないために改札スタンプに変更されているが、自動改札が導入されていない路線ではこの限りではない。車内改札でも改札鋏から日付等の記載のあるスタンプに変わっている。また新幹線駅においても地方路線の無人駅から乗車し新幹線改札を抜ける際に乗車券に入場記録が記録されていない場合に自動改札を通過できない事を考慮し、有人窓口にて改札スタンプによる入場記録を行う例がある。 一方、台湾鉄路管理局も2008年2月より車内改札(驗票、乗車券の車内查驗)がスタンプに変更と発表した。 なお、自動改札機では乗車券に穴を開けるが、回数乗車券には乗車駅の証明のため駅名・乗車日の印字を、新幹線改札口などで設置されている機械では新幹線に乗車した駅名・乗車日時を記載するものもある。 途中下車印が押印された乗車券の例(金額の左側の駅名印が途中下車印) 無効印が押印された特急券の例 また、途中下車に際して乗車券に途中下車駅を証明するため、途中下車印がある。旧国鉄・JRでは、途中下車印は楕円形の内側に駅名を記したものと定めているが、矩形の内側に駅名を記した駅名小印で代用している場合がみられる。ただしこれは誤用である。1990年代以降、JRの駅で途中下車の際に途中下車印を押印しないことが多くなったが、通常押印しない場合でも利用者の申し出で押印する。 他に、きっぷを無効にする処理のための無効印があり、きっぷを記念品にする目的等のために、集札時にきっぷを回収する代わりに使用されることがある。近年では、「無効」の代わりに「乗車記念」と記されたスタンプもある。無人駅で下車する場合にその旨を申し出ると、無効印の代わりとして、車掌(ワンマン列車の場合は運転士)がサインもしくは印鑑を押印した上で当該列車の列車番号を記入する。
※この「改札鋏・改札スタンプ・途中下車印」の解説は、「改札」の解説の一部です。
「改札鋏・改札スタンプ・途中下車印」を含む「改札」の記事については、「改札」の概要を参照ください。
- 改札鋏・改札スタンプ・途中下車印のページへのリンク