推理小説など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 09:40 UTC 版)
詳細は「推理小説」を参照 フィクションのジャンルのひとつとしての「ミステリー」(ミステリ)と言えば、作品中で何らかの謎が提示されやがてそれが解かれてゆく、という類のものである。 例えば、作品中で事件(犯罪)が起きるが、その犯人が誰なのか、また動機が何なのか、あるいはまた どのように犯行を行ったのか、ということなどが読者にとって隠されたまま(謎のままに)物語が展開し、作品の最後のあたりで謎が解き明かされる(種明かしがされる)、といった作品である。ミステリーでは、一般的には、作品の最後あたりまで謎が残るような展開、読者が謎を知りたいあまりに思わず読み進んでしまうような手法で書かれており、つまり「種明かし」が作品の最後あたりまで「引き延ばされ」、読者を「じらす」ような手法が採られるので、その意味では推理小説は「サスペンス」というジャンル分けとも重なっていることも多い。(なお、「サスペンス」は、語源的には「サスペンド」(引き伸ばす)という動詞の派生語が転じてジャンル名になったもの。) 謎(不可思議)は、事件ばかりでなく、現代風に言うところの「超常現象」である場合もある。また、作品中の世界(舞台)は過去や現代の世界のものもあれば、未来的・SFな場合もある。 もともとの語義として、神秘や謎(不可思議)がテーマになっていたり、それが軸に展開する物語が「ミステリー」であるので、それは必ずしも小説に限ってはおらず、漫画・映画・テレビドラマ・ゲームなども指しうる。 なお、仁賀克雄による定義では、「発端の不可思議性」「中途のサスペンス」「結末の意外性」が挙げられている。 「発端の不可思議性」とは、最初に奇妙な事件や謎を提示して読者を引きつけることを指す。これを作者は論理的に解明していくが、同時に読者が自ら推理を試みることを期待し、作者との知恵比べが行われる。「中途のサスペンス」は謎の提示と最終的な解明をつなぐ部分をいう。不安感を煽る事件を起こしたり、推理の手がかりを提供したりして、エンターテインメントとして読者の興味を引き離さない工夫がなされる。「結末の意外性」はそれらを受けた最も重要な部分であり、読者の予想を裏切る形で謎や真相の解明がなされる結末のことである。広くは、完全犯罪が成立して終結する場合と、その解決に向けての捜査活動および推理がなされて犯人が逮捕されたり真相が明らかにされる場合がある。
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