推理小説などにおける扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 23:43 UTC 版)
「アリバイ」の記事における「推理小説などにおける扱い」の解説
推理小説においては「アリバイ崩し」が見せ場となっており、そのため各々の作家がアリバイの偽装工作にアイデアを凝らしている。アリバイもので著名な推理作家としてはF・W・クロフツやヘンリー・ウェイド、鮎川哲也、笹沢佐保らがいる。 殺人事件が起きた時間が完全に特定できる場合に、その場にいなかった、という場合と、殺人の時間は完全に特定できない、だから被疑者のアリバイもその前後に違う場所にいた、という場合とでは扱いがかなり異なる。後者の方が現実的であろう。 後者においては、アリバイの主張もその間の時間に、事件の現場と被疑者のいた場所の間での移動が不可能だ、ということになるから、普通にはあり得ない移動をどうやって可能にしたかが問われる。これに鮎川哲也が『ペトロフ事件』で初めて列車の時刻表を用いて以降、作品中に時刻表を用いることが定番となった。とくに松本清張の『点と線』は秀逸で、日本のその後の推理小説、サスペンスに一つの定型を作ったとされる。 逆に、事件が起きた時間を誤認させることにより、アリバイが成立するかのように見せるトリックもある。
※この「推理小説などにおける扱い」の解説は、「アリバイ」の解説の一部です。
「推理小説などにおける扱い」を含む「アリバイ」の記事については、「アリバイ」の概要を参照ください。
- 推理小説などにおける扱いのページへのリンク