捜査本部設置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 03:12 UTC 版)
「マブチモーター社長宅殺人放火事件」の記事における「捜査本部設置」の解説
翌2002年8月6日、千葉県警捜査一課などの捜査により、遺体の首には紐のようなもので絞められた痕があることが判明した。 このことから捜査一課は、何者かが2人を殺害後、馬渕邸に放火した放火・殺人事件と断定し、捜査本部を設置した。 1階居間では、腰かけるような格好で遺体が見つかり、20畳ほどの部屋全体が燃えていた。 2階は馬渕夫妻の寝室で、遺体はベッド上にあおむけに横たわり、上半身が激しく焼け、ベッド周辺だけが燃えていた。 前述のように、出火当時は馬渕とその長男が不在だったことから捜査本部は、2人が殺害されたのは、長男が外出した午後1時頃から出火した午後3時50分頃までの間とみて捜査した。 千葉県警捜査一課・松戸東署の捜査本部は8月6日、室内に物色の跡が確認できなかったことや、油類を入れた容器が見つかったことから、怨恨による計画的な犯行との見方を強めた。 また、捜査本部は遺体の歯型を鑑定した結果、1階居間のソファに座った状態で発見された遺体を妻A、2階の夫婦寝室ベッド上で仰向けになっていた遺体を長女Bと、それぞれ断定した。また、遺体を司法解剖した結果、2人の死因はともに窒息死である疑いが強まった上、2人の遺体の首には、ネクタイのようなものが、燃え残った状態で巻かれていた。さらに、激しく燃えていた2人の遺体には、死亡してから時間を置かず、すぐに焼かれたことを示す特徴がみられた。 その一方で、遺体の眼・口には、それぞれ粘着テープが貼られていたが、他の強盗事件などで犯人が被害者の動きを封じるため、粘着テープで手足を縛るケースとは異なり、遺体の手足には、縛られた痕跡がなかった。また、室内には争った痕跡もなく、過去に馬渕家からは、千葉県警に対しても、不審者に狙われているなどの相談は特になかった。このことから捜査本部は、「犯人は2人をネクタイ状のもので絞殺した後、油を撒いて火を点けた疑いが強いが、なぜ犯人が顔だけに粘着テープを貼ったのかを解明すべきだ」として捜査を進めた。 同日、松戸市松飛台のマブチモーター本社では、広報宣伝部長・総務部長が会見を行い、馬渕について「社長は相手の気持ちを思いやれる人で、社員たちからの信頼も厚い。社内・取引相手を考えてみても、恨みを買うような心当たりはない」、「奥さん(A)が病気がちで、娘さん(B)が看病しているという話を聞いたことはあるが、社長が家のことで悩んでいる様子は、特になかった」などと説明した。 これまでの捜査では、事件直前の5日午後1時頃、同居していた長男が、自宅で食事を終え、母Aを残して職場に戻った。その後、午前中に外出していた、Bが帰宅し、ともに事件に巻き込まれた、という線が強まった。 出火当時、「馬渕邸のガレージ脇の塀沿いに、普段は見かけない不審な紺色の乗用車が止まっていた」という情報が、近隣住民から捜査本部に寄せられたが、事件当時、不審者を目撃したという情報は得られなかった。
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