捜査権の拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 05:49 UTC 版)
さらにアメリカでは、FBIが児童ポルノサイトへのリンクを装った「だましリンク」をネット上の電子掲示板などに貼り付け、そのリンクを一度でもクリックした人物をアクセス元(IPアドレス・リモートホスト)で割り出し、児童ポルノ処罰法違反容疑で逮捕する、おとり捜査も行われている。「おとり」というよりは「罠」という表現もできる。この場合、誤ってクリックしただけで逮捕される。しかもFBIのやっていることは本質的にはワンクリック詐欺と同様であり、被害者が存在しないにもかかわらず犯罪者を次々と生み出すことに繋がる。 弁護士で社民党の福島瑞穂は、「『単純所持』が処罰をされるということは、単純所持が犯罪になるということであり、つまり、捜索が可能となるのである」として、捜査権の拡大を懸念している。 ほかには、アメリカでは、通関に際し、携帯電話やパソコンなどの情報機器が検査の対象となっており、内部に記録されたデータの全てを開示しなくてはならない。これには、プライバシーの重大な侵害との批判の声が上がっているが、あくまでも児童ポルノの捜査を目的としたものであるとして、現状では、合憲との判断が下っている。
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