手代とは? わかりやすく解説

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て‐だい【手代】

読み方:てだい

商家で、番頭丁稚(でっち)との中間位する使用人

商店で、主人から委任され範囲内で、営業上の代理権をもつ使用人支配人よりは権限が狭い。

江戸時代郡代代官奉行などに属して雑務扱った下級役人


手代

読み方:テダイ(tedai)

江戸時代小吏


手代

読み方:テダイ(tedai)

江戸時代地方役人


手代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/02 01:53 UTC 版)

手代(てだい)は、江戸時代中期以降に、郡代代官などの下役として農政を担当した下級役人である。地方役人(じかたやくにん)のひとつ。江戸幕府の幕臣で郡代・代官の下役に就けられた者は手付(てつけ)手附(てつけ)と呼び、ほかにも全国的にさまざまな呼称や似た役職があった。江戸幕府の勘定奉行配下の御林奉行蔵奉行などの下役にも手代という役職があった。また転じて、商家の従業者の地位をあらわす言葉ともなる。

本項では、郡代・代官の下級役人の手代を中心に述べる。

概要

江戸幕府と諸では違いがある。

江戸幕府代官所の手代

  • 手代は、地方(じかた)に精通した百姓町人などから選ばれて採用された。江戸幕府の勘定所の正式な許可が必要であった。手代の多くは、村役人町役人の子弟である。まず、書役(かきやく)として採用され、手代、そして元締手代へと昇進する。
  • 優秀な手代は幕臣に登用されることもあった。例えば、岸本就実(きしもとなりよし、通称は武太夫、寛保2年(1742年7月7日文化7年(1810年11月7日)がいる。岸本は、美作国庄屋の子弟であったが、倉敷代官所の下役として採用され、さらに幕臣に登用された。のちに、下野国藤岡代官所・下野国真岡代官所などの代官となり、天明の大飢饉農村荒廃に疲弊した農村の復興に励んだ。
  • 手代の給料は、代官所の諸経費からの支出である。享保10年(1725年)以降は金20両五人扶持である。手代の上役である元締手代になると、金30両五人扶持である。

諸藩の手代

諸藩の手代は幕府代官配下の手代と同じく、現地の農民等から採用され、代官のもとで農政業務に当たっていた。給金の額や形式は藩により異なっていた。また、手代の上には手代を取りまとめる手代元締(若しくは元締手代)がいた。なお、働きによっては苗字帯刀、あるいは帯刀か名字のどちらかを許されることもあった。

例として、福山藩では手代は「御代官手代」という名称で、定員は12人であった。待遇としては15俵から18俵2人扶持を給ぜられており、全員が名字帯刀を許されていた。代官の定員は3人であったので、代官1人に4人の手代が配下としてついていたことになる。

商家の手代

大坂・船場商家の役職の一。旦那、番頭、手代、丁稚の順で位が低くなる。丁稚奉公ののち、17歳から18歳で元服、手代に昇進する。現代の会社組織でいうと、係長主任などの中間管理職に相当。丁稚が力仕事や雑用が主な業務であるのに対し、手代は接客などが主要な業務であった。つまり、直接商いに関わる仕事は手代になって初めて携われるのであった。経理、商品吟味、得意先回りなどもする。手代になると丁稚と違い給与が支払われる場合が一般的だった。

商法には、現行商法が成立したのが1899年明治32年)であったため、「番頭」「手代」の用語があり(38条、43条)、事業者より営業の権限の一部(裁判権を除く)を委任された使用人を意味していた[1]。「番頭」「手代」の用語は2005年平成17年)改正まで残っていた。その間に「手代」の地位のある事業者はほとんど無くなっていたため、課長、係長など中間管理職を手代と解釈していた。現行法では、より幅の広い概念として商業使用人と定義している。

脚注

  1. ^ 使用人・番頭・手代とは”. 稻田会計事務所 (2013年3月25日). 2024年8月30日閲覧。

関連項目


手代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 01:08 UTC 版)

風の市兵衛シリーズの登場人物」の記事における「手代」の解説

長吉ちょうきち)は、店に残った手代の中では最年長。他に、正太郎しょうたろう)と彦造(ひこぞう)がいる。当初は3人とも、店の将来を危ぶみ、お絹による買い付けの困難を予想したり、岸屋に引き抜かれ先輩手代をうらやんだりしていた。市兵衛古着下取り案にも反対したが、それが成功を収めると、前向きに仕事取り組むようになった

※この「手代」の解説は、「風の市兵衛シリーズの登場人物」の解説の一部です。
「手代」を含む「風の市兵衛シリーズの登場人物」の記事については、「風の市兵衛シリーズの登場人物」の概要を参照ください。

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