戦前の対英関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/28 10:13 UTC 版)
「第二次世界大戦期アイルランドの局外中立」の記事における「戦前の対英関係」の解説
1939年当時のアイルランドは名目上大英帝国の自治領にしてイギリス連邦の一員であった。アイルランドはアイルランド独立戦争を経てイギリスから事実上の独立を果たしていたし、1921年に結ばれた英愛条約はアイルランドを「主権、独立、民主主義国家」であると宣言していた。1937年には国民投票で新たな憲法が制定された。第一次世界大戦の時とは異なり、1931年のウェストミンスター憲章の制定によって、イギリスが戦争に突入(英語版)してもアイルランドを含む自治領が自動的に参戦する義務はなくなっていた。 アイルランドとイギリスの関係は長年にわたる緊張が続いており、例えば1938年まで両国は英愛貿易戦争(英語版)を行っていた。 それでも、アイルランドがイギリス国王との微妙な関係を断絶する事はなく(英語版)、名目上の関係が最終的に終了したのは1948年制定のアイルランド共和国法が施行されてからだった。憲法改正後にアイルランド国家の代表者がイギリス連邦会議に出席したり、関係する業務に参加したりする事はなくなったが、イギリスの1949年アイルランド法(英語版)がアイルランドの共和国宣言を受け入れ、正式にイギリス連邦加盟の終了を認めるまで正式な加盟国であり続けた。 イギリス王のジョージ6世に残されたわずかな権限に加え、1937年制定の憲法で新たに創設されたアイルランドの大統領の職務として「国防軍の最高指揮権者」であると規定された。
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