戦前の大連の生活描写
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 14:28 UTC 版)
「ペトロフ事件」の記事における「戦前の大連の生活描写」の解説
この本は当時の満州(現中国東北部)の地図、大連およびハルビンの地図、南満州鉄道および大連~旅順支線の時刻表もふくみ、全体的にはフィクションであるので話の内容を半分差し引いても、当時の警察署、交通事情、国際事情が探偵小説にありがちな詳細さでふんだんに書かれていて、その面でも清岡卓行の『アカシヤの大連』(1970年)以上に、注目されている。 出だしの舞台になる大広場は現在も大連中山広場として、当時の面影のままである。 鬼貫警部が勤めていたという大連の沙河口警察署は、最近西南路へ引っ越すまで西安路(当時の大正通り)と五一路の交差点にあり、当時は五一路に中山路から来る路面電車が通っていて、現在の西安路商業区の発展の素地が当時からあったことが分かる。 現在大連市街区と旅順の間は旅順南路のバスが主に利用されているが、当時は大連~旅順鉄道支線も活発に利用されていた。 あじあ号などの鉄道乗務員は日本人・中国人のチームで構成されていて、チケットを紛失した際の手続き、荷物預かりの手続きなど国内と同様であった。 など 著者の鮎川哲也は、この本を各社で出版のたびに、青春時代を過ごした中国東北部の状況を思い出しては、改訂している。
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