感知方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 21:27 UTC 版)
煙検知式 火災の初期段階で発生する煙を検知するため、火事をより早期に発見するために有効である。寝室、階段、廊下に設置される。光電式 光の乱反射を利用して煙を感知する方式。日本では煙感知器の主流となっている。 イオン化式 放射性物質アメリシウム241を用い、放射線の電離作用を利用して煙による電離電流の変化を感知する方式である。他の方式よりも高感度である為、費用対効果に優れている面などから諸外国では主流であるが、日本では放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律の改正で放射性同位元素装備機器に該当するために寝室には設置できず、また、不要になった場合の廃棄に際して注意が必要なことから、住宅用にはほとんど製造されていない。日本火災報知機工業会では製造メーカーまたは日本アイソトープ協会(製造メーカが現存しない場合)に廃棄を依頼するよう呼びかけている。 熱検知式 調理などで煙や水蒸気が発生する台所で、非火災報 を懸念する場合に適している。一方、熱式は火(熱源)がある程度の大きさになり、感知器の周囲温度が上がらないと反応しないため、煙式と比較すると火災の発見が遅くなる。 紫外線検知式 炎から放射される特有の短波長の紫外線を検出する事により火災を検知する。即応性に優れるが家具の影などで炎が感知エリア外の場合は検出できない。消費電流が他の方式よりも多く頻繁に電池を交換する必要があり、電池での長期間の駆動は困難。 一酸化炭素検知式 燃焼に伴って発生する一酸化炭素をセンサーで検出する。他の方式と違い換気不足による不完全燃焼等も検知できる。 赤外線検知式 燃焼に伴い放射される特定の波長域の赤外線を検出する事により火災を検知する。火元が別の部屋だと炎がその部屋付近に広がらない限り反応しない為火災の発見が遅れ、下手すると避難が不可能になる。 それぞれの方式に一長一短があるため、複数の方式を組み合わせた複合型が開発されている。
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