性描写・残酷表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 00:17 UTC 版)
「コミックマーケットが抱える問題」の記事における「性描写・残酷表現」の解説
また、二次創作で制作されるものの中には性描写・残酷表現などが主眼となっているものが見られる。このような作品は元ネタとされた作品の内容次第 では、成人向けの内容で書かれることが甚だ不本意なものである場合も見られ、同人誌はもとよりこれらが頒布されることの多いコミケットそのものまでもが問題視されている。 そもそもの部分で、著作物と同人作品として頒布される二次創作物の関係については、現在に至るまで著作権者と同人界側の「相互の暗黙の了解」という形であえて曖昧なままにされ、同人側のモラルと自制に委ねられてきた部分が存在することも事実である。だがしかし、上述した事情などから、現在では二次創作の同人作品とその元ネタとなる作品の間で発生する著作権を巡る諸問題、特に著作権を所有・管理する企業との関係については、同人作品を制作したサークルの自己責任あるいはサークルと著作権者の個々の問題として単純に片づけることができる状況ではなくなっているケースがある。特に販売規模の面では、複数の大手同人サークルが参入した作品や、製作規模と販売規模の大きい著名な映像作品系などのサークルが手掛けた二次創作物では、トータルの経済で見た二次創作物の経済規模が著作権者側が黙認して放置できない程のスケールになるケースがある。これは特にアダルトゲームや深夜アニメなどではより顕著である。 もっとも、準備会も漫然と放置してきたわけではなく、過去には広報誌「COMIKET PRESS」で特集したり著作権についてシンポジウムを開いて漫画批評家の夏目房之介らを招いての討論イベントも実施している。 現状ではロゴの模写や日本音楽著作権協会(以下、JASRAC)管理楽曲をアレンジ・カバーして、その曲を収録したCDをJASRACに申し出せずに頒布する行為 など完全に禁止された事項もあるが、それ以外はC97まで、一次創作物の丸写しでもない限り二次創作であることを理由とした規制はコミケットでは行われていなかったが、C99になり、Cygamesの二次創作ガイドライン改定を受けた形で、下述する「ウマ娘」における性描写および残酷表現を含めた二次創作の規制が事実上行われた。ただし、イベント終了後などに著作権者から告訴され逮捕者が発生している。 2021年11月には、Cygamesから「ウマ娘 プリティーダービー」における性描写および残酷表現を含む二次創作の禁止が発表されたことを受け、準備会は「Cygamesから法的措置が出される恐れがあるため、ウマ娘における性描写や残酷表現を含めた作品の頒布は絶対に行わないでください」とサークル参加者に対して要請ともいえる注意喚起を行った。場合によっては、コミックマーケットの存亡危機に陥る恐れがあるための措置である。
※この「性描写・残酷表現」の解説は、「コミックマーケットが抱える問題」の解説の一部です。
「性描写・残酷表現」を含む「コミックマーケットが抱える問題」の記事については、「コミックマーケットが抱える問題」の概要を参照ください。
- 性描写残酷表現のページへのリンク