当時の人々の宇宙観とは? わかりやすく解説

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当時の人々の宇宙観

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 04:11 UTC 版)

ジョルダーノ・ブルーノ」の記事における「当時の人々の宇宙観」の解説

16世紀後半、コペルニクス・モデルはヨーロッパ全域知られるようになっていた。ブルーノニコラウス・コペルニクス観察よりも数学的整合性重要視したことを批判していたが、地球宇宙中心ではないという点についてはコペルニクス賛同していた。ただブルーノコペルニクス理論中にある「天界不変不朽地球や月とは異なった次元のものである」という意見には賛同しなかった。ブルーノは「世界中心地球太陽か」などという議論超越し3世紀プロティノスやさらに後の時代ブレーズ・パスカルのような思想、すなわち宇宙中心などどこにも存在しないという立場にたっていた。 ブルーノ在世時、コペルニクスモデルにはまだまだ欠陥多く天動説の方が明快に説明できることが多かったため、コペルニクスの説に賛同した天文学者はほとんどいなかった。わずかにミヒャエル・メストリン1550年 - 1631年)、クリストフ・ロスマン(英語版)(1550年代 - 1600年以降)、トーマス・ディッグス1546年 - 1595年)などが挙げられる程度である。ヨハネス・ケプラー1571年 - 1630年)とガリレオ・ガリレイ1564年 - 1642年)はまだまだ若く無名存在だった。ブルーノ本当天文学者とはいえないが、もっとも早い時期地球中心説退けてコペルニクス世界観受け入れた著名人であった1584年から1591年にかけて執筆した著作の中でブルーノ盛んにコペルニクス擁護している。 アリストテレスプラトンは、宇宙は完全な球体であり、さまざまな球体入れ子構造になっていて回転していると考えた。その回転力与えているのは超越的な神であり、神は宇宙とは別次元存在しているとされた。恒星は最も外側天球貼り付けられており、全宇宙の中心こそが地球であるというのが2人宇宙観であったプトレマイオス恒星を1,022個数え、48星座分類している。惑星それぞれ透明な球体の上にあって運動していると考えられていた。 コペルニクス宇宙論決して完全なものではあったわけではなく古代以来概念多く継承していた。たとえばプトレマイオスからは惑星球面上に固定されているという考え方受け継いでいたが、その不可解な動き原因地球公転であることは見抜いていた。また、コペルニクス宇宙には不動中心存在するという概念持ち続けていたが、中心にふさわしいのは地球よりも太陽であると考えていた。恒星はかつて天球上に貼り付けられているため地球から等距離にあると信じられていたが、そのことについてコペルニクスは特に言及していない。

※この「当時の人々の宇宙観」の解説は、「ジョルダーノ・ブルーノ」の解説の一部です。
「当時の人々の宇宙観」を含む「ジョルダーノ・ブルーノ」の記事については、「ジョルダーノ・ブルーノ」の概要を参照ください。

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