広島球団と三井物産の提携
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「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」の記事における「広島球団と三井物産の提携」の解説
2008年10月28日、総合商社の三井物産は、広島球団とスポンサー開拓業務を始めとする球場の共同運営を行うことを発表した。これは昨今、プロ野球球団の収益源として従来重きをなしていたテレビ中継の放映権収入が減少し、代わりに球場入場料や看板広告、飲食物販売等の収入が重要視され始めた状況下において、本球場は旧市民球場の5倍の売店面積を持つなど充実した設備を持つが、これにマッチした運営を行うために、経験豊富な三井物産のノウハウを借りて収益を伸ばすことを狙ったものである。三井物産は総合商社としての顧客ネットワークなどを活用しながら、スポンサーゲームの企画や商標権の販売、観客席の命名権の販売などを手がける方針で、スポンサー収入に応じて成功報酬を受け取ることになっている。 また、球場内のケータリングをはじめとするフードサービスについて広島球団は広島アジア大会の選手村の食堂運営、阪神甲子園球場のフードサービスを中心としたコンサルティング業務(2007年〜2008年)などの実績を持つ三井物産系のエームサービスと包括的な業務委託契約を締結した。スタジアム内の飲食店舗の他、スポーツバー、パーティルーム、スイートルーム等のフードサービスを一社の包括運営とするのは、メジャーリーグで導入事例が多いものの国内では初の試みで、2010年時点においてエームサービスでは「広島風お好み焼き」や「広島風つけ麺」「かきめし」「尾道ラーメン」など広島ならではの名物の他、選手プロデュースのメニューを含む約100種類のメニューを提供している。 さらに新メニューに加えて、旧市民球場で年間約10万6000食を売り上げた人気商品「カープうどん」も継続販売されている。旧市民球場で5店舗を出店していた鯉城食品は撤退することになったが、同じくバックネット裏2店舗でカープうどんを販売していたマルバヤシは引き続き新市民球場のコンコース(一塁側内野席後方)に新店舗「カープうどん SINCE 1957」を出店しており、2009年の年間売上は207,566食に達した。 この他に、「むすびむさし」や「はなおか」、さらに広島駅弁当株式会社が運営する「駅弁屋」「ボンルパ」等、地元由来の企業が数多く出店している。こうした多彩なメニュー展開の結果、2009年(開場初年度)の広島球団の飲食売上高は前年比13億円増の20億円に達した。
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