広島平和記念資料館見学と折り鶴
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「バラク・オバマの広島訪問」の記事における「広島平和記念資料館見学と折り鶴」の解説
オバマは安倍と岸田の同行のもと、約5分にわたって広島平和記念資料館の展示資料を見学した。オバマは原爆の子の像のモデルである佐々木禎子の折り鶴に関心を示し、特別にアクリルケースを外して間近で見学すると、自ら持参したお手製の折り鶴を披露して被爆三世の吉島中3年花岡沙妃、中島小6年矢野将惇の小中学生2名に1羽ずつ渡した。その後、平山郁夫の陶壁画を見て広島平和文化センターの小溝奏義理事長より平山が被爆者であるとの説明を受けた。陶壁画の前で安倍総理と並んで芳名録に、「私たちは戦争の苦しみを経験しました。共に、平和を広め核兵器のない世界を追求する勇気を持ちましょう」と記すと、その上にも折り鶴2羽を置いた。オバマが折って持参した4羽の折り鶴は約10センチで、花柄模様入りの和紙で折られている。この青色やピンクの4羽の折り鶴は、訪問時に資料館へ寄贈されている。訪問翌日の28日には、「見たい」「どこに展示してあるのか」との問い合わせが相次いだという。2017年1月にはオバマが折った別の折り鶴が長崎市に贈られている。 なお、佐々木禎子の兄の佐々木雅弘と、日本への原爆投下を承認したアメリカ合衆国大統領であるハリー・S・トルーマンの孫のクリフトン・トルーマン・ダニエルらは、オバマの広島訪問に先立つ5月26日に、カリフォルニア州の博物館に禎子の折り鶴を寄贈する記念式典に出席し、ロサンゼルス郊外の学校で平和を訴える講演をしている。式典には200名ほどが参加し、佐々木雅弘は「この折り鶴は禎子が命をかけて折ったものです。ここにアンネの日記と一緒に置かれ、皆さんに将来に向けて何かを感じてもらえたら禎子も喜ぶと思います」と挨拶をした。 広島県・広島市・原爆資料館はそれぞれオバマに広島ゆかりの記念品を贈った。県は竹原市出身の文化功労者の陶芸家今井政之の「象嵌彩窯変鑛鶴 花壺」、市は三宅一生デザインの腕時計と紅葉柄の万年筆(呉市発祥のセーラー万年筆製)、原爆資料館は被爆写真集「ヒロシマを世界に」と被爆者が描いた画集「原爆の絵 ヒロシマを伝える」を贈った。
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